市街化調整区域は売買できない?誤解の理由と売買難易度を不動産プロが解説

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市街化調整区域は売買できない?


「市街化調整区域は売買できないと聞いたけど、本当ですか?」
市街化調整区域の売買を日々手がけているドリームプランニングでは、このようなお問い合わせが少なくありません。
結論からお伝えしますと「市街化調整区域だから売買できないということはない」のでご安心くださいませ。
今回は市街化調整区域が売買できないと言われる誤解の理由と対策を解説いたします。

監修者情報


株式会社ドリームプランニング 代表取締役 髙橋樹人(たかはし たつひと)

法政大学工学部建築学科卒、中堅不動産仲介営業を経て2018年入社。
底地・再建築不可・市街化調整区域など、特殊な土地売買を多数手がける。2020年8月より現職。

市街化調整区域は売買できない?誤解の理由

「市街化調整区域は売買できない」は誤解(イメージ)

市街化調整区域は決して売買できないわけではありません。

ではなぜ市街化調整区域が売買できないという誤解が広がっているのでしょうか。

本章においては、市街化調整区域が売買できないと言われている誤解の理由を解説してまいります。

※今回は市街化調整区域とは何か既にご存じの前提で、売却できないと言われる誤解の理由を解説してまいりますが、中には市街化調整区域とは何?という方もいらっしゃるかも知れません。

なので市街化調整区域の基礎知識から知りたい方はこちらへお進み頂くか、こちらの記事をお読みいただくと、理解しやすくなるでしょう。

▲市街化調整区域とは何か?市街化区域との違いは?活用&売却テクニックを不動産のプロが徹底解説!

市街化調整区域は売買できない訳ではありません

市街化調整区域は原則として売買できます。日本国中のどの法律を確認してみても、市街化調整区域が売買できないと禁じる旨の法律や条例はございません。

法律で禁じられていない以上、市街化調整区域は自由に売買できます。もちろん市街化調整区域の売買が公序良俗に反することもないでしょう。

ですから、どこかで市街化調整区域が売買できないと聞いても、ちゃんと売買はできるのでご安心くださいませ。

ただし売買のハードルは非常に高い

とは言え、法律的に市街化調整区域の売買ができることと、市街化調整区域の売買が容易であることはイコールではありません。

市街化調整区域の売買には法律的な制限がかけられており、容易には売買できない、つまり売買が難しいのです。

よく「難しい」「厳しい」という表現を用いることがありますが、ほぼ不可能であるケースと困難であるケースのどちらもあると思います。

市街化調整区域は売買が「難しい」のは事実で、その「難しい」がいつしか「市街化調整区域は売買できない」という誤解につながってしまったのでしょう。

日々市街化調整区域の売買を手がけている立場からすると、俄かに信じがたいものの、現実としてそうした風説が不動産市場の一部に流れているようです。

市街化調整区域を売買できないと諦める前に

【なぜ市街化調整区域は売買できないと言われているのか?】

①市街化調整区域は売買できない訳ではない
②ただし市街化調整区域の売買は難しい
③それでも市街化調整区域の売買ができない訳ではなく、方法はある

本章ではまず、市街化調整区域の売買ができないという誤解について、その理由を解説してまいりました。

市街化調整区域の売買はできないわけではありませんが、難しいため誰でも売買できるというわけではありません。

これまで不動産業者に「市街化調整区域は売買できない」と断られてしまった方もいらっしゃると思いますが、それはその不動産業者が「自分たちの手に負えない」と言っているのです。

市街化調整区域に精通している専門業者であれば、決して売買できないということはないでしょう。

市街化調整区域の売買ができないと断られてしまったら、諦める前に当サイト負動産買取センターを運営するドリームプランニングへご相談くださいませ。

市街化調整区域の買取なら負動産買取センター

市街化調整区域で売買をする難易度

市街化調整区域で売買をする難易度は、市街化調整区域の種類によって異なるため、一概には申せません。

本章では、市街化調整区域の種類ごとに難易度を解説いたします。

旧既存宅地

市街化調整区域の売買難易度,旧既存宅地

【売買難易度】:★★☆☆☆

かつて、市街化調整区域に指定される以前から既に宅地として使われていた土地については、都道府県知事の確認によって建築できるという制度がありました。

これを既存宅地制度と言いますが、2001年5月18日に廃止されているため、旧既存宅地と呼ばれています。

この旧既存宅地に該当する場合は、自治体が家を建ててよいと判断するかもしれません。

家を建てることができれば売買しやすくなるため、ぜひとも旧既存宅地に該当するか確認しておきましょう。

適法に建物が建てられ、適法に利用されていた不動産

市街化調整区域の売買難易度,、適法利用されていた不動産

【売買難易度】:★★★☆☆

過去適法に建物が建てられ、適法に利用されていた建物に関しては、次の紹介する農家住宅などよりも売買が比較的容易と言えます。

例えば、物品販売店として許可を取った建物を、同じように物品販売店として利用する場合はそこまで難易度が高くない事が多いです。

しかし、物品販売店として許可を取った人にしか許可されていなかったり(属人性といって、ある特定の人のみに許可を与えたものです)、物品販売店として許可を取ったけど、コインランドリーにしたいなど、用途を変更する場合は「用途変更」という許可が必要になり難易度が上がります。

用途変更せずに売買するのであれば、比較的容易な事も多いので、過去の適法性をチェックするのがポイントです。

農家住宅

市街化調整区域の売買難易度,農家住宅

【売買難易度】:★★★★☆

農家等(林業・水産業)の方が業務上の必要によって、建築を認められた住宅が建っている場合、用途変更によって属人性を解除できる可能性があります。

属人性とは「その人に属する特性」つまり特殊な事情とイメージするとわかりやすいでしょう。

用途変更(属人性の解除)ができるかによって、売買しやすさが大きく変わってくるのですが、属人性の解除要件は自治体毎に違います。

また、基本的には農家住宅を手放さなけばならない合理的理由を説明できないといけない上に、農家住宅などとして適法に利用していたと証明しなければなりません。

適法に住んでいた証明というのが非常に難しく、許可を取っていた方が一定期間住んでいたことを証明するために住民票や戸籍謄本、公的料金の支払い証明などを求められることもあります。

これらをきちんと証明した上でなければ、他の方が農家住宅に住んだり、借りたりすることは勿論、物置として利用することも出来ません。

建物が建っているからと言って自由に利用出来るわけではないことに注意が必要です。

雑種地・資材置き場など

【売買難易度】:★★★☆☆

市街化調整区域の中でも雑種地(地目の一つで、22種のどれにも該当しない土地)については、資材置き場など大雑把に扱われるケースが多いです。

もちろん活用次第で売買の可能性は高められますが、初期投資などを考えると軽々には進められません。

こうした雑種地や資材置き場については、近隣に活用したいニーズがあるかどうかで売買のしやすさが変わってくるでしょう。

市街化調整区域の農地

【売買難易度】:★★★★★?

市街化調整区域の農地は、農地転用(農地以外の目的に利用すること)ができるか否かで売買の難易度が大きく変わります。

また、農地が転用できるからといっても、転用後の計画まで定めていなければならない事があるため、比較的売却は難しいといえます。

農地には以下の5種類があり、特徴や売却難易度、転用難易度を纏めましたので一覧表で見てみましょう。

農地の種類特徴売却難易度農地転用難易度例外
農用地区域市町村が定める農用地区域内★★★★★原則不可★★★★★なし
甲種農地市街化調整区域の良好な農地等★★★★★原則不可★★★★☆あり(土地収用等)
第一種農地10ha以上の良好な農地等★★★★★原則不可★★★★☆あり(土地収用等)
第二種農地市街化が見込まれる生産性の低い農地等★★★★☆限定許可★★★☆☆周辺に他の土地がない場合等
第三種農地鉄道の近くや市街化が著しい区域内の農地等★★★☆☆原則許可★★☆☆☆ただし周囲に影響を及ぼす場合等は不許可

※負動産買取センターまとめ。一覧表の★難易度は表内限定の相対的評価です。

農用地区域内農地は例外なしで農地転用不可、甲種農地と第一種農地についても、基本的に農地転用できないと考えていいでしょう。

第二種農地の転用可能性は限定的、第三種農地については例外を除き農地転用が可能です。

市街化調整区域の農地は特に売買が難しいジャンルですから、次章でより詳しく解説いたします。

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市街化調整区域の農地は売買できない?

市街化調整区域の中でも、農地の売買は特に難しいでしょう。

それでも売買できないということはないので、本章では市街化調整区域+農地の売買について解説いたします。

農地の売買が難しい理由については、こちらへお進みくださいませ。

そもそも農地とは

農地とは農地法第2条1項によって定義されており、耕作の目的に供される土地です。

<農地法第2条1項>
第二条 この法律で「農地」とは、耕作の目的に供される土地をいい、「採草放牧地」とは、農地以外の土地で、主として耕作又は養畜の事業のための採草又は家畜の放牧の目的に供されるものをいう。

【意訳】農地とは穀物を育てる土地であり、採草放牧地とは牧草を採ったり家畜を放牧したりする土地である。

同法同条に定義されている採草放牧地(さいそうほうぼくち)と合わせて農地等と呼ばれることもあります。

※農地法の中で農地と採草放牧地が別に扱われているケースもあるため、注意しておきましょう。

また不動産登記規則第99条に規定されている地目(ちもく)の内、田・畑・牧場が農地として扱われることが多いです。

<不動産登記規則第99条>
第九十九条 地目は、土地の主な用途により、田、畑、宅地、学校用地、鉄道用地、塩田、鉱泉地、池沼、山林、牧場、原野、墓地、境内地、運河用地、水道用地、用悪水路、ため池、堤、井溝、保安林、公衆用道路、公園及び雑種地に区分して定めるものとする。

【意訳】地目は田・畑・牧場など、全23種類に区分される。

農地は地目でなく実情で判断

ちなみに農地法の農地は、農地として扱われている(耕作されている)実情で判断します。そのため、例えば地目が山林や雑種地であっても、作物を育てていれば農地法上は農地扱いとなるため注意しておきましょう。

むしろ地目とは土地の実情に追随して登記すべきものですから、農地として扱われている土地は、早めに地目変更登記をしてください(不動産登記法第37条1項)。

<不動産登記法第37条1項>
第三十七条 地目又は地積について変更があったときは、表題部所有者又は所有権の登記名義人は、その変更があった日から一月以内に、当該地目又は地積に関する変更の登記を申請しなければならない。

※地目変更の事実があった日から1ヶ月以内に地目変更登記を申請しないと、10万円以下の過料に処せられる可能性があります(不動産登記法第164条)。

<不動産登記法第164条>
第百六十四条 第三十六条、第三十七条第一項若しくは第二項(中略)の規定による申請をすべき義務がある者が正当な理由がないのにその申請を怠ったときは、十万円以下の過料に処する。

素朴な疑問|市街化調整区域の家庭菜園は農地になる?

農地法では農地の定義について、地目や規模を問わず、耕作の実態をもって農地としている……ということは、家庭菜園も農地となってしまうのでしょうか。

家庭菜園のほとんどは、農家でない一般の方が行っているはずですから、農地法違反となってしまわないか心配です。

そんなお問い合わせをいただきましたが、家庭菜園は農地調整法(農地法の前身。1952年農地法の制定により廃止)の農地に当たらないという判例があるため、問題ありません。

「……(前略)……右土地は家庭菜園の域を出ないもので農地に該当しないと認めるのが相当である……(後略)……」

※参考:昭和24(オ)17 土地売買契約無効確認等請求 昭和24年5月21日
https://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/937/055937_hanrei.pdf

念のため横浜市南西部農業委員会にも確認しましたが「宅地等で行っている家庭菜園については、農地法上の農地と見なさない判例が出ている(要約)」という見解でした。

ただし営農状態(できた作物などを販売している等)や規模によって、ケースバイケースで判断することもあるという事なので、気になる方は相談してみましょう。

農地は原則的に農家としか売買できない

農地の売買は農地法第3条と第5条によって規制されており、原則として農家(農業従事者)としか売買できない状態です。

農地法許可内容何をするか誰の許可?
第3条権利移動売買農業委員会
第5条転用のための権利移動売買+用途変更都道府県知事等

※負動産買取センターまとめ。ちなみに農地法第4条は農地転用(用途変更)のみの規定。

農業委員会や都道府県知事等の許可なく農地を売買した場合、売買契約は無効となります(農地法第3条6項/第5条3項)。

<農地法 第3条6項>
6 第一項の許可を受けないでした行為は、その効力を生じない。

【意訳】農地法第3条1項の許可を受けずに行った農地の売買は無効である=無許可で農地の売買はできない。

<農地法 第5条3項>
3 第三条第六項(中略)の規定は、第一項の場合について準用する。(以下略)

【意訳】農地法第3条6項の規定は、第5条1項のケースにも適用する。つまり農地法第5条の許可を受けずに行った転用目的の農地売買は無効である=無許可で転用目的の農地売買はできない。

さらに無許可で農地売買等を行った場合、3年以下の懲役または300万円以下の罰金が科される可能性があるので(農地法第64条1項1号)、絶対にやめましょう。

<農地法第64条1項1号>
第六十四条 次の各号のいずれかに該当する者は、三年以下の懲役又は三百万円以下の罰金に処する。
一 第三条第一項、第四条第一項、第五条第一項又は第十八条第一項の規定に違反した者

市街化調整区域の農地は、売買できる相手が最初から限定されてしまっているため、なかなか売買できないことになります。

農家になって農地を売買するのは?

市街化調整区域の農地は農家同士でしか売買できない(農地法の規定により、農業委員会や都道府県知事等が許可してくれない)ことがわかりました。

それでは自分が農家となって、農地を売買する方法はあるのでしょうか。

横浜市南西部農業委員会に問い合わせたところ、個人の方が農家となる(農業に新規参入する)場合は、以下2通りの条件(認定新規就農者・農業従事経験者)を満たした上で手続きを進める必要があるそうです。

※参考:横浜市内で農業参入・就農を希望される方へ 横浜市
https://www.city.yokohama.lg.jp/kurashi/machizukuri-kankyo/nochi/tetsuzuki/shinkisyunou.html

認定新規就農者が農家になる個別条件

・18歳以上~45歳未満(要件を満たせば65歳未満)
・神奈川県立かながわ農業アカデミー等で一定期間の研修を受講
・営農開始5年後に農業所得約200万円/年の達成が見込める就農計画の作成

まったくの未経験者が農家を始めるには気力も体力も必要なので、基本的には44歳まで(45歳未満)という年齢条件がついています。

また一定期間の研修で農業スキルを養成し、ちゃんと農業で収入を得られる事業計画も建てなければなりません。

農業従事経験者が農家になる個別条件

・15歳以上~上限なし
・横浜市内で農家研修や援農等の農業従事経験3年以上
・就農予定地を自力で確保し、現地の農業委員を含む農業者3名以上の推薦状

一方でしっかりとした農業経験がある方は、義務教育修了以降は年齢上限がないようです。

農業経験は家庭菜園や短期間の手伝いでなく、農業で生計を立てるor支えるレベルのものでなくてはなりません。

また自力で農地を確保し、地元にコネを作るコミュニケーション能力も問われます。

農家になる共通の条件

個別の条件に加え、認定新規就農者・農業従事経験者ともに満たすべき条件もチェックしましょう。

・所有する農地のすべてをきちんと耕作・管理すること(スキルや計画)
・原則として年間150日(およそ週3日ペース)以上農作業に従事すること
・地域と調和した営農を行うこと

特に最後は重要で、近年流行りの「無農薬農法」などは周囲の農地に多大な影響を及ぼすことが少なくありません。農業は自分だけで行うものではなく、地域との調和が何より大切です。

他にも細かな注意点や条件があるので、本気で農家を目指す方は市街化調整区域の農地を管轄する農業委員会等へ問い合わせましょう。

農家になる共通の条件

農家になるのは覚悟が必要

以上の条件を満たせたら、いよいよ申請書類を提出。農家としてやっていけるかを審査され、合格すれば晴れて農家となれます。

……が、ただ農地を売買するためだけに、そこまでするのは正直おすすめしません。一度農家となってしまえば、もう農業を続けることができないからと言って、辞めるのも一定の手続きが必要です。

市街化調整区域の農地を売買するなら、専門業者のサポートを受けながら行うのがよいでしょう。

当サイト負動産買取センターを運営するドリームプランニングでは、農地や市街化調整区域の売買をサポート可能ですから、ぜひご相談くださいませ。

農家になるのは覚悟が必要
市街化調整区域の買取なら負動産買取センター

実質的に売買できない市街化調整区域は他にも

一般的な市街化調整区域や農地の他に、実質的に売買できないと言っても過言ではない市街化調整区域が存在します。

本章では売買できない他の市街化調整区域について確認いたしましょう。

墓地(墓地埋葬法の規制)

【売買難易度】:★★★★★

地方では、個人で墓地を所有されている方も少なくありません。

墓地の経営(所有)には都道府県知事の許可が必要で、個人の方がとるのは現実的ではないものの、墓地埋葬法(墓地、埋葬等に関する法律)第26条の「みなし墓地」を所有しているケースがあります。

<墓地埋葬法 第26条>
第二十六条 この法律施行の際現に従前の命令の規定により都道府県知事の許可をうけて墓地、納骨堂又は火葬場を経営している者は、この法律の規定により、それぞれ、その許可をうけたものとみなす。

【意訳】この法律ができる前から合法的に墓地などを所有していた者は、現在の法律による許可を受けたものとして墓地の所有を認める。

墓地を墓地のまま売買するのは非常に難しいため、売買に先んじて墓地埋葬法第10条2項の許可が必要です。

<墓地埋葬法 第10条2項>
2 前項の規定により設けた墓地の区域又は納骨堂若しくは火葬場の施設を変更し、又は墓地、納骨堂若しくは火葬場を廃止しようとする者も、同様とする。

【意訳】墓地などを廃止する場合は、墓地を設置する場合と同じく都道府県知事の許可が必要である。

墓地を廃止すると言っても、すでに遺骨が納まっている以上はどこへ改葬するかなどの計画を立てなければなりません。

また関係者(埋葬者の遺族等)に対して同意を得る必要もあります。

墓地の廃止申請

墓地を廃止する際は、都道府県知事に対して墓地廃止許可申請を行いましょう。

申請書類は都道府県によってケースバイケースですが、おおむね以下が求められます。

・墓地廃止許可申請書(廃止理由と改葬計画など)
・廃止墓地の位置現況図(申請書と一式のことも)
・墓地使用関係者一覧(リストを作成)
・墓地使用関係者の同意書(原則として全員) 等

自治体によって名称が異なることもあるので、実際に墓地を廃止する前に市街化調整区域の管轄都道府県に確認しましょう。

また改葬に際しては墓地埋葬法第5条1項の許可を市長村長から受ける必要があるので、合わせて手続きを進めます。

<墓地埋葬法 第5条1項>
第五条 埋葬、火葬又は改葬を行おうとする者は、厚生労働省令で定めるところにより、市町村長(特別区の区長を含む。以下同じ。)の許可を受けなければならない。

まとめると、墓地の廃止する際は、廃止と改葬の手続きを同時進行で行うことになります。

しかし墓地を廃止しても、墓地であった事実は変わらないし消せない(登記簿を見れば土地の履歴がわかります)ので、なかなか売買できないでしょう。

保安林(森林法の規制)

【売買難易度】:★★★★☆

売買したい市街化調整区域が森林法で規定する保安林だった……そんなケースもゼロではありません。

保安林とは水源確保や災害防止などを目的として農林水産大臣が指定するもので、民有林でも対象となることがあります。

保安林の目的一覧(主なものをまとめ)
①水源の確保
②土砂災害などの防止
③水産資源の確保
④航行目標の保存
⑤心身の健康や名所旧跡の保存 等
※森林法第25条より

保安林も売買できないことはありませんが、保安林は実質的に保安林以外の目的には利用できない(森林法第10条の2)ので、実質的には売買できないと言っていいでしょう。

※保安林の開発行為に対して許可が下りるのは、原則として保安林を保全する目的に限られます。

森林法第10条の2に違反した場合、3年以下の懲役または300万円以下の罰金に処せられる可能性があります(森林法第206条1項1号)。

<森林法 第206条1項1号>
第二百六条 次の各号のいずれかに該当する者は、三年以下の懲役又は三百万円以下の罰金に処する。
一 第十条の二第一項の規定に違反し、開発行為をした者

保安林であることを隠して市街化調整区域を売買すると、後から重大なトラブルに発展するリスクが高いので、絶対にやめましょう。

保安林の解除は基本できない

農林水産大臣が保安林を指定するなら、農林水産大臣にお願いして保安林の指定を解除してもらいたい……以前にそんなご相談をいただきました。

しかし残念ながら、保安林の解除は基本できないと思いましょう。なぜなら保安林は公益性の高い森林ですから、自己都合で解除する訳にはいかないのです。

ただ法律的に手続きが存在しない訳ではないので、ご参考までに解説いたします。

①市街化調整区域の保安林を管轄する都道府県知事へ相談。
②都道府県知事を経由して、農林水産大臣へ保安林解除申請書を提出。
③現地調査や関係者協議を経て、農林水産書により審査。
④農林水産大臣が解除の可否を決定・通知。

※森林法第27条(指定又は解除の申請)に基づく。必ずしも最終段階まで審査されず、途中却下の可能性もあり。

※参考:保安林の指定の解除手続図と標準処理期間 農林水産省
https://www.maff.go.jp/j/kokuji_tuti/tuti/pdf/t0000891_1.pdf

保安林の指定解除が認められるのは、公益上の必要があったり保安林が存在意義を失ったりなど特殊なケースに限られるため、現実的には解除できないと思った方がよいでしょう。

伝統的建造物群保存地区(文化財保護法の規制)

【売買難易度】:★★★★☆

伝統的建造物群保存地区とは文化財保護法第143条に基づいて市町村が定めるものです。

伝統的建造物群と一体で歴史的価値を形成している環境を保存するため、民有地においても指定される可能性があります。

伝統的建造物群保存地区の市街化調整区域も、売買できないことはありません。ただし伝統的建造物群とその周辺環境を維持するために制定された市町村の条例を遵守する必要があるのです。

例えば石川県金沢市では金沢市伝統的建造物群保存地区保存条例が制定されており、現状変更行為には金沢市長の許可を受けなくてはなりません。

<金沢市伝統的建造物群保存地区保存条例 第4条1項>
第4条 保存地区内において、次に掲げる行為をしようとする者は、あらかじめ、市長の許可を受けなければならない。
(1)建築物等の新築、増築、改築、移転又は除却
(2)建築物等の修繕、模様替え又は色彩の変更でその外観を変更することとなるもの
(3)宅地の造成その他の土地の形質の変更
(4)木竹の伐採
(5)土石類の採取
(6)水面の埋立て

売買した市街化調整区域の活用よりも伝統的建造物群の保存が優先されるため、実際に売買を持ちかけても敬遠されてしまうでしょう。

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そもそも市街化調整区域とは

ここまで「市街化調整区域が売買できないというのは誤解」「ただし市街化調整区域の売買は難しいので、実質的に売買できないと思われても仕方がない」という前提で、市街化調整区域の売買について解説してまいりました。

もしかしたら、皆様の中には「そもそも市街化調整区域とは何?」という方がいらっしゃるかも知れません。

そこで本章においては、市街化調整区域とは何か、基礎知識を解説してまいります。

市街化調整区域とは

市街化調整区域とは

市街化調整区域とは都市計画法第7条で定められる区域区分の一つです。

都市計画法の条文を確認してみましょう。

区域区分とは

<都市計画法 第7条1項>
第七条 都市計画区域について無秩序な市街化を防止し、計画的な市街化を図るため必要があるときは、都市計画に、市街化区域と市街化調整区域との区分(以下「区域区分」という。)を定めることができる。ただし、次に掲げる都市計画区域については、区域区分を定めるものとする。(以下略)

区域区分とは都市開発のリソースを効率的に振り分けるため、都市計画内に指定します。一部定めることが義務づけられている区域を除いては、区域区分を定めても定めなくても構いません。

都市計画法では、区域区分として市街化調整区域と市街化区域の2種類を規定しています。

市街化調整区域は市街化を抑制すべき区域

<都市計画法 第7条3項>
3 市街化調整区域は、市街化を抑制すべき区域とする。

市街化調整区域とは、文字通り市街化を調整すなわち抑制すべき区域です。

市街化したい方には市街化区域を設定しているので、あえて市街化調整区域では開発行為(土地の整備等)や建築行為(建物を建てる等)ができないようになっています。

建物を建てることができないなら、購入しても活用が難しいため、市街化調整区域はなかなか売買できないのです。

市街化区域とは

<都市計画法 第7条2項>
2 市街化区域は、すでに市街地を形成している区域及びおおむね十年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域とする。

市街化調整区域に対して、市街化区域は以下の性質を備えています。

①すでに市街化されている区域
②今後優先的&計画的に市街化すべき区域

すでに市街化(インフラ整備など)されているなら、今後の市街化に大きな負担はかからないでしょう。

だから売買するなら市街化調整区域よりも市街化区域の方が有利です。

非線引き区域とは

都市計画法では規定されていないのですが、市街化調整区域と市街化区域とは別に、非線引き区域という概念が存在します。

先ほど都市計画法第7条1項で「区域区分は指定してもしなくてもいい(意訳)」と解説しましたが、区域区分を指定していないケースも実務上存在するのです。

都市計画法では「区域区分を定めていない都市計画区域内」と記載されていますが、要するに市街化調整区域と市街化区域の「線引き」がされていないから非線引き区域と呼ばれています。

非線引き区域も売買できないことはありません。市街化調整区域でも市街化区域でもないため取扱いに迷うものの、これまで市街化調整区域などを取扱ってきた肌感覚では、やや市街化調整区域寄りの難易度と言えるでしょう。

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売買できない市街化調整区域は

これまで市街化調整区域の売買について、売買できないと言われる誤解の理由などについて解説してまいりました。

市街化調整区域は決して売買できないことはございません。しかし「なかなか」売買できないのも事実です。

それでも市街化調整区域を売買しなければならない事情をお持ちの方も少なくないでしょう。

どうしても売買できない市街化調整区域を抱えてお悩みでしたら、当サイト負動産買取センターを運営するドリームプランニングへご相談くださいませ。

当社は2002年11月の創業以来、神奈川県横浜市を中心に日本全国の市街化調整区域を売買してまいりました。

市街化調整区域に精通しているため、他社様では売買できないと言われてしまった市街化調整区域も、安心して売買をお任せいただけます。

市街化調整区域の売買は仲介手数料ゼロ円(当社買取の場合)&契約不適合責任フリー&最速2日のスピード決裁が強みです。

そんなドリームプランニングとはどのような会社なのか、社長自ら解説させていただきます。

ドリームプランニングとは

ドリームプランニング・負動産買取センター
ドリームプランニング・負動産買取センター

当社は一般的な市街化調整区域だけでなく市街化調整区域の底地・再建築不可物件の市街化調整区域・市街化調整区域の共有持分など、多くの市街化調整区域の買取業者が買取できないと言われる、いわゆる負動産の買取・再生を手がけるスペシャリスト集団です。

20年以上にわたる売買経験に培われた独自のノウハウと日本全国の各業界(士業・金融業・官公庁等)と構築した強固なネットワークを駆使して、市街化調整区域の売買を実現へと導いてまいります。

他社様で売買できないと言われてしまった市街化調整区域でも、諦めることなく売買するパートナーとして、ぜひ当社へご用命くださいませ。

不動産のあらゆる問題を解決し、人々の幸せと喜びを追求

伊勢崎市HPより
伊勢崎市HPより

ドリームプランニングは営利事業だけでなく、社会貢献にも力を入れているので、その一部を紹介いたします。

①自治体との提携
当社は2023年10月より群馬県伊勢崎市と空き家情報バンクの活用・広報に関する業務提携を実施中です。

②SDGsパートナー
他にもSDGsパートナーとして茨城県・福井県鯖江市・奈良県生駒市など全国各地の自治体やエコ団体等と連携を強化してまいりました。

③次世代人材の教育
現役世代だけでなく、不動産売買になじみの薄い若者世代を中心に、各種教育機関への出張講演などを行っております。

【負動産買取センター】ドリームプランニングのメディア実績(一部)
【負動産買取センター】ドリームプランニングのメディア実績(一部)

今後も当社は国や自治体、各種団体との連携を進めて参りますので、ご依頼は経営企画広報戦略室(室長:髙橋亜理沙)まで。

ドリームプランニングの沿革

仲間たちと歩んできたドリームプランニングの歴史(イメージ)
仲間たちと歩んできたドリームプランニングの歴史(イメージ)
2002年創業(セイコーハウス。初代社長・髙橋政廣)
2005年社名変更
 神奈川・東京を中心に日本全国500件以上の不動産取引を手がける老舗として評価を高めていく
2020年事業承継(2代社長・髙橋樹人)
同年不動産のお悩み解決サイト「URUHOME(ウルホーム)」リリース
2022年業界初の不動産SNS「UCIKATU(ウチカツ)」リリース
同年本社移転(横浜市中区柏葉から同区山下町へ)
2023年群馬県伊勢崎市と協定締結(空き家情報バンク活用)
2024年免許替え(神奈川県知事免許から国土交通大臣免許へ)
2025年秋葉原に東京店を開設
同年「負動産買取センター」リリース

ドリームプランニングの会社概要

URUHOME(ウルホーム)・ドリームプランニング
URUHOME(ウルホーム)でもお馴染み、ドリームプランニング
業者名株式会社ドリームプランニング
免許国土交通大臣(1)第10812号
設立2002年11月12日
代表者代表取締役 髙橋樹人(たかはし たつひと)
資本金1,000万円
所在地〒231-0023 神奈川県横浜市中区山下町252 グランベル横浜10F(横浜本社)
〒111-0053 東京都台東区浅草橋5-4-5 浅草橋ハシモトビル3F(東京店)
〒330-0843 埼玉県さいたま市大宮区吉敷町1-103 大宮大鷹ビル6F(埼玉店)
電話045-641-5480(横浜本社)
03-5823-4870(東京店)
048-782-9857(埼玉店)
FAX045-641-5490(横浜本社)
03-5823-4880(東京店)
048-782-9867(埼玉店)
営業時間9:30~18:30
定休日日曜日・水曜日・年末年始・夏季休暇など(土曜・祝日は営業)
HPhttps://dream-plan.com/
運営SNShttps://ucikatu.com/ 業界初の不動産SNS・ウチカツ(UCIKATU)
運営メディアhttps://ucikatu.com/times/ 不動産情報を発信するウチカツタイムズ
運営サイトhttps://uruhome.net/ 不動産のお悩み解決サイト URUHOME(ウルホーム)
公式SNS(1)https://x.com/dreamplanning11 (X)
公式SNS(2)https://www.instagram.com/dreamplanning5480/ (Instagram)
公式SNS(3)https://www.facebook.com/dreamplanning.japan/ (Facebook)
事業内容低流動性不動産の買取り・再生・販売、不動産仲介業、不動産テック事業
得意ジャンル一棟ビル・一棟マンション・事故物件・心理的瑕疵物件・共有持分・ゴミ屋敷・連棟式建物・任意売却・競売物件・旧耐震
市街化調整区域の買取なら負動産買取センター

市街化調整区域は売買できない?まとめ

今回は市街化調整区域の売買について、売買できないと言われる誤解の理由や売買の難易度について解説してまいりました。

ところで皆様が市街化調整区域の売買について調べる際、インターネットで「市街化調整区域 売買 できない」などと検索されたことでしょう。

すると検索エンジンはキーワードに則したホームページを表示します。たいていの方は上位から調べたり連絡したりされると思いますが、それらのページは単なる転売業者が書いていることも少なくございません。

転売業者は市街化調整区域に精通していないため、皆様から少しでも安く市街化調整区域を買取して、自社利益を上乗せした上で転売することで差益を稼ぎます。

お客様としてみれば、市街化調整区域をその転売先と直接売買したいところですが、実際には余計な中間マージンで売買利益が削られてしまうのです。

一方で当サイト負動産買取センターを運営するドリームプランニングのように、市街化調整区域の売買に精通し、市街化調整区域の収益化が可能な専門業者は違います。

お客様と売買した市街化調整区域を収益化する独自ノウハウを持っているため、見込み収益を上乗せしてお客様へ還元可能です。

当サイト負動産買取センターを運営するドリームプランニングは、2002年11月の創業から市街化調整区域のエキスパートとして、市街化調整区域の売買を手がけてまいりました。

他社様で売買できないと断られてしまった市街化調整区域もお任せください。売買できない市街化調整区域は、ドリームプランニングが最適値で買取させていただきます。

市街化調整区域の買取なら負動産買取センター
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