農林漁業用建築物とは?市街化調整区域で許可不要?!

農林漁業用建築物とは?市街化調整区域で許可不要?!

「調整区域の畑に、農機具を入れる倉庫を建てたいけど許可は必要なの?」
「農林漁業用建築物なら開発許可が不要って聞いたけど、どんな建物でもいいの?」

市街化調整区域や農林漁業用建築物に強いドリームプランニングには、このような「農林漁業用建築物」や「開発許可」に関するご相談が数多く寄せられます。
そこで今回は、農林漁業用建築物の基本的な定義から、開発許可が不要になるための具体的な条件、そして実際に建築する際の注意点まで、わかりやすく解説いたします。

監修者情報


株式会社ドリームプランニング 代表取締役 髙橋樹人(たかはし たつひと)

法政大学工学部建築学科卒、中堅不動産仲介営業を経て2018年入社。
底地・再建築不可・市街化調整区域など、特殊な土地売買を多数手がける。2020年8月より現職。

農林漁業用建築物とは

それではまずは農林漁業用建築物についてご説明します。

農林漁業用建築物とは、主に市街化調整区域内での建築物で使われる用語で、農業・林業・漁業を営むために必要な建築物のことです

具体的な例を挙げますと、畜舎や農機具等収納施設、水産物の貯蔵施設や、そこで働く方のための居住用の建物(農家住宅など)などを指します。

今回の記事では、主に畜舎や農機具等収納施設などの農林漁業用建築物について解説してまいります。

農林漁業用建築物が市街化調整区域内で開発許可が不要な理由

本来は市街化調整区域において、開発許可を得るのは非常に難しいのですが、農林漁業用建築物は都市計画法第29条第1項第2号に以下のように定められており、原則として開発許可は不要となっております。

都市計画法第29条第1項第2号

(開発行為の許可)
第二十九条 都市計画区域又は準都市計画区域内において開発行為をしようとする者は、あらかじめ、国土交通省令で定めるところにより、都道府県知事(地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二百五十二条の十九第一項の指定都市又は同法第二百五十二条の二十二第一項の中核市(以下「指定都市等」という。)の区域内にあつては、当該指定都市等の長。以下この節において同じ。)の許可を受けなければならない。ただし、次に掲げる開発行為については、この限りでない。

二 市街化調整区域、区域区分が定められていない都市計画区域又は準都市計画区域内において行う開発行為で、農業、林業若しくは漁業の用に供する政令で定める建築物又はこれらの業務を営む者の居住の用に供する建築物の建築の用に供する目的で行うもの

ただし、建築予定の建物が農林漁業用建築物に該当するかどうかは、各自治体の基準によって異なります。

そのため、建築前にその建物が、農林漁業用建築物に該当するか自治体に確認することが非常に重要です。

農林漁業用建築物(施設)と農家住宅の違い

先ほどご紹介した都市計画法第29条第1項第2号の条文にもある通り、農林漁業用建築物(施設)と、農林漁業従事者の居住用建築物(いわゆる農家住宅)は、どちらも原則として「開発許可は不要」です 。

しかし、この二つには許可不要と認められるための「要件」に明確な差があります。

具体的には、畜舎や農機具等収納施設などの「農林漁業用建築物」は、主に「その場所で農業を行うのに必要か(立地や用途)」という点が重視されます 。

一方で、人が住む「農家住宅」の場合は、「本当にその人が農業を生業としているか(農地面積や従事日数など)」という「人(属人性)」に対する審査が非常に厳しく行われます 。

そのため、同じ「開発許可不要」という扱いであっても、農林漁業用建築物(施設)に比べて、農家住宅の方が建築のハードルが高いという違いがあります。

具体的な農林漁業用建築物と用途

農林漁業用建築物について分かってきたところで、ここからは具体的な農林漁業用建築物の種類とその用途について詳しく見ていきましょう。

まず、農林漁業用建築物については、主に都市計画法施行令第20条に以下のように記載されています。

「法第29条第1項2号及び第2項第1号の政令で定める建築物」とは、まさに農林漁業用建築物を指します。

都市計画法施行令第20条

第二十条 法第二十九条第一項第二号及び第二項第一号の政令で定める建築物は、次に掲げるものとする。

一 畜舎、蚕室、温室、育種苗施設、家畜人工授精施設、孵ふ卵育雛すう施設、搾さく乳施設、集乳施設その他これらに類する農産物、林産物又は水産物の生産又は集荷の用に供する建築物

二 堆たい肥舎、サイロ、種苗貯蔵施設、農機具等収納施設その他これらに類する農業、林業又は漁業の生産資材の貯蔵又は保管の用に供する建築物

三 家畜診療の用に供する建築物

四 用排水機、取水施設等農用地の保全若しくは利用上必要な施設の管理の用に供する建築物又は索道の用に供する建築物

五 前各号に掲げるもののほか、建築面積が九十平方メートル以内の建築物

以上のように農林漁業用建築物の種類は沢山ありますが、それぞれどのようなものか本章で詳しく解説してまいります。

尚、どういった基準で該当するかは各自治体の基準によって異なることがあるので、判断に迷う場合は各自治体に問い合わせてみましょう。

畜舎(牛舎・豚舎・鶏舎など)

農林漁業用建築物で1番にイメージがつきやすいのが、牛や豚、鶏などの家畜を飼育するための畜舎でしょう。

畜舎は農林漁業において必要不可欠な施設であるため、市街化調整区域でも例外的に開発許可なしで建築が認められます。

ただし、建物の大きさについては高さや面積について具体的な要件を定めている自治体が多いので、「畜舎ならどんなサイズでもいい」というわけではない点には注意が必要です。

堆肥舎

堆肥舎(たいひしゃ)とは、微生物の力で家畜のふんやワラなどを発酵させ、農作物の成長に欠かせない「堆肥」へと作り替えるための施設です。

農業においてとても重要な建物であるため、市街化調整区域でも例外的に建築が認められます。

作った堆肥は自分で使うことはもちろん、地域の他の農家に売却することも可能です。

サイロ

「サイロ」という言葉はあまり聞き慣れない方もいらっしゃると思いますが、家畜の餌となる穀物などを貯蔵して、家畜の飼料を貯蔵するためのものです。

ただ保管するだけではなく、空気を遮断した状態で乳酸発酵させることで、栄養価の高いサイレージ(保存食)にする役割ももっています。

冬場でも質の高い餌を安定して供給するために欠かせない重要な施設といえるでしょう。

搾乳施設

搾乳施設とは、酪農家が乳牛から牛乳を搾る(搾乳する)ための専用施設のことです。

新鮮な生乳を衛生的に扱うため、搾乳機や冷却タンクなどの大型機械や洗浄設備が備わっており、生乳の鮮度と安全を守る生産活動には欠かせない施設です。

そのため、畜舎などと同様に農林漁業用建築物として認められています。

家畜診療用建築物

家畜診療用建築物とは、病気や怪我をした牛や豚などの家畜を診療・治療するための専用施設のことです。 イメージとしては「家畜のための保健室」のような場所で、獣医師が往診に来た際に診察を行ったり、医薬品を衛生的に保管したりするために利用されます。

温室

温室とは、野菜や花、果物などを季節に関係なく育てるための栽培施設のことです。 農業経営に不可欠な施設であるため、市街化調整区域でも原則として開発許可不要で建築することが可能です。

ただし温室の建築の際にはいくつか注意点があります。

たとえば、一時的に農作物等の栽培以外の用途で使う場合や、火気を使用する場合には消防部局との事前協議が必要となるケースがありますし、ビニールなどの薄い材料による温室以外の場合は、事前に構造検討・避難計画の策定を求められたりすることがあります。

中には、防火上の要件を満たせず「建築物としても認められない(建築不可)」と判断されるケースさえあります 。

このように判断が非常に複雑なため、温室の建築を検討した際には、あらかじめ自治体に相談すると良いでしょう。

育種苗施設、種苗貯蔵施設

育種苗施設(いくしゅびょうしせつ)、種苗貯蔵施設(しゅびょうちょぞうしせつ)とは農作物の種や苗を温度や湿度を調整して安定的に生産・育成したり、保管したりするための施設のことです。

美味しい野菜や果物を収穫するためのスタート地点となる「丈夫な苗作り」に欠かせない施設であり、育苗専用のハウスや、種子を長期間守るための貯蔵庫などがこれに該当します。

蚕室

蚕室(ようさん)とは、生糸の原料となる繭を作るため、蚕を飼育する専用の建物のことです。

蚕は非常にデリケートな生き物なので、温度や湿度を一定に保ち、換気を良くするための設備や広い空間を確保する必要があります。

かつて養蚕業は日本の主要産業として栄えましたが、現在は化学繊維の普及などにより養蚕農家が減少しています。

そのため、新たに蚕室を建築することは稀ですが、既存の建物はその広さを活かし、農機具倉庫や資材置き場として転用・利用されるケースが見られます。

農機具等収納施設

農機具等収納施設とは、トラクターやコンバインなどの農業機械や、肥料・農薬などの資材を保管するための倉庫のことです。

高価な機械を雨風から守り、長く使うためには欠かせない施設であり、農業を営む上では必要不可欠な施設といえるでしょう。

魚類蓄養施設

魚類蓄養施設(ぎょるいちくようしせつ)とは、水揚げした魚介類をすぐに出荷せず、生け簀や水槽などで一時的に生きたまま保管するための施設のことです。

とれたての魚介類を新鮮な状態で管理したり、市場への出荷タイミングを調整したりするために使われ、消費者に新鮮で美味しい魚を安定供給するために、漁業経営にとって欠かせない施設といえるでしょう。

のり・わかめ乾燥施設

のり・わかめ乾燥施設とは、その名の通り、海から収穫した海苔やワカメを、洗浄・加工して乾燥させるための専用施設のことです。

ここで異物を取り除いたり、板状に成形して乾燥させたりすることで、私たちが普段食卓で目にする「板海苔」や「乾燥ワカメ」といった、長期保存が可能な商品に生まれ変わります。

漁獲物水揚荷さばき施設

漁獲物水揚荷さばき施設(ぎょかくぶつみずあげにさばきしせつ)とは、漁船から水揚げされた魚介類や蓄養した魚を種類や大きさごとに選別し出荷するための作業施設のことです。

海で獲れた魚が私たちの手元に届くまでの「中継地点」として、鮮度を守りながら効率よく送り出すための重要な施設といえるでしょう。

漁船漁具保全施設

漁船漁具保全施設(ぎょせんぎょぐほぜんしせつ)とは、漁船や漁具を保管・修理するための施設の総称です。

具体的には、漁船のメンテナンスを行う修理場や、漁網などの漁具を補修・保管する倉庫などがこれに含まれます。

養殖用飼料等保管施設

養殖用飼料等保管施設(ようしょくようしりょうとうほかんしせつ)とは、養殖魚の餌(飼料)を保管するだけでなく、冷蔵や配合を行うための施設も含みます。

毎日の餌やりを効率化し、魚の健康を守るために欠かせないバックヤードといえるでしょう。

漁船用補給施設

漁船用補給施設とは、漁船に必要な燃料(給油)や水(給水)などを補給するための施設のことです。

車でいう「ガソリンスタンド」のような役割で、 漁船が万全の状態で沖へ出るための準備を整える、漁港の機能維持に欠かせない重要な施設です。

保全・利用上必要な管理施設

「保全・利用上必要な管理施設」を簡単に言うと「仕事ができる状態を維持するための施設」のことです。
都市計画法に基づき、その詳細を定めた『都市計画法施行令』の第20条 第4号では、以下のように定められています。

都市計画法施行令第20条 第4号

(法第二十九条第一項第二号及び第二項第一号の政令で定める建築物)
第二十条 法第二十九条第一項第二号及び第二項第一号の政令で定める建築物は、次に掲げるものとする。
四 用排水機、取水施設等農用地の保全若しくは利用上必要な施設の管理の用に供する建築物又は索道の用に供する建築物

条文を見てもイメージしにくいと思いますので、ここからはもう少しかみ砕いてご説明いたします。

用排水機、取水施設等

まずは都市計画法施行令にも記載がある、用排水機、取水施設等についてご説明いたします。

これらは農用地の保全、もしくは管理のために必要な施設で、大雨などで田畑が水没する恐れがある時に余分な水を用排水機で排出し、逆に水が足りない時には河川や地下水などの水源から水をくみ上げて供給する機械を管理する施設のことをさします。

索道の用に供する建築物

まず「索道(さくどう)」という言葉はあまり聞きなれないと思いますが、これは空中に渡したロープに荷台などを吊り下げ、人や荷物を運搬する設備の総称です。

分かりやすい例を挙げますと、スキー場のリフトやロープウェイなどをイメージしていただくと分かりやすいのではないでしょうか。

市街化調整区域における農林漁業用施設の場合は、主に山林で切り出した木材や、急斜面の果樹園で収穫した果物(ミカンなど)を運搬するために使われ、「索道の用に供する建築物」とは、この運搬作業に必要な「動力室」や、荷物の積み下ろしを行う発着所などが該当します。

ただし、「索道の用に供する建築物」なら全て開発許可が不要というわけではなく、千葉市の指針では「観光用リフトの管理用建築物」の場合は明確に該当しないと記載されています。

あくまで農林漁業の生産活動に使うための施設に限られる点には注意が必要です。

建築面積が九十平方メートル以内の建築物

これまでご説明した農林漁業用建築物に加え、建築面積が九十平方メートル以内の建築物であれば、原則として開発許可は不要とされています。

例えば、千葉市の運用指針では、許可不要となる具体的な施設として以下のようなものが挙げられています。

  1. 収穫体験・果実狩り等の施設
  2. 事務所
  3. 待合所
  4. 直売所(観光農園を営む農家が、当該農園の農産物を自ら収穫し、処理・加工せずに自身で販売する場合のみ)
  5. 手洗い場、トイレ等

このような具体例から分かるように、建築面積が九十平方メートル以内の建築物なら何でも開発許可が不要というわけではなく、あくまで農業の生産活動を補助する施設であることが前提となります。

市街化調整区域の買取なら負動産買取センター

農林漁業用建築物でも開発許可が必要になるケース

ここまで、市街化調整区域の農林漁業用建築物は「原則として開発許可が不要」とご説明してきましたが、実は農林漁業用建築物であっても、明確に開発許可が必要となるケースが存在します。

都市計画法第34条第4号には、その基準について以下のように記載されています。

都市計画法第34条第4号

都市計画法 第三十四条 前条の規定にかかわらず、市街化調整区域に係る開発行為(主として第二種特定工作物の建設の用に供する目的で行う開発行為を除く。)については、当該申請に係る開発行為及びその申請の手続が同条に定める要件に該当するほか、当該申請に係る開発行為が次の各号のいずれかに該当すると認める場合でなければ、都道府県知事は、開発許可をしてはならない。

四 農業、林業若しくは漁業の用に供する建築物で第二十九条第一項第二号の政令で定める建築物以外のものの建築又は市街化調整区域内において生産される農産物、林産物若しくは水産物の処理、貯蔵若しくは加工に必要な建築物若しくは第一種特定工作物の建築若しくは建設の用に供する目的で行う開発行為

この条文のままだと少し分かりづらいのですが、分かりやすくご説明しますと「畜舎などの『開発許可不要リスト(法第29条)』に該当しない農林漁業用建築物を建てるなら、この『法第34条』の手続きをして、正式に開発許可を得てください」といった条文になっております。

第34条第4号の対象となる農林漁業用建築物

都市計画法第34条第4号の条文には「処理・貯蔵・加工」と書かれていますが、実は「加工施設なら何でも許可される」というわけではありません。

各自治体の運用基準を詳しく見ると、「次の業種の用に供する建築物であること」という条項があり、許可される施設は特定の業種に限定されています。

それでは、具体的にどの業種の製造・加工・処理施設なら対象となるのか、負動産買取センターが調査した3市(川崎・平塚・相模原)の事例を比較してみましょう。

法第34条第4号の対象となる施設例(自治体別)

川崎市平塚市相模原市
・畜産食料品製造業
・水産食料品製造業
・野菜かん詰・果実かん詰
・農産保存食料品製造業
・動植物油脂製造業
・精穀・製粉業
・砂糖製造業
・配合飼料製造業
・製茶業
・でん粉製造業
・一般製材業
・倉庫業 等
・野菜かん詰・果実かん詰
・農産保存食料品製造業
・精穀・製粉業 等
・畜産食料品製造業
・野菜かん詰・果実かん詰
・農産保存食料品製造業
・動植物油脂製造業
・精穀・製粉業
・配合飼料製造業
・製茶業
・でん粉製造業
・一般製材業 等

このように、自治体によって明示している業種が異なる点に加え、自治体ごとに「当該土地が農地である場合は、農地転用の許可が受けられるものであること」や、「経営耕地1,000㎡以上の農家等に限定」するといった、独自の厳しい要件(属人要件など)が定められている場合があります。

そのため、「A市では問題なかったのに、B市では許可が下りない…」といった事態にならないよう、実際に農林漁業用建築物を建てる自治体の要件を調べることが重要といえるでしょう。

【宅建知識】開発許可不要と許可必要の線引き

宅建試験の「法令上の制限」において、都市計画法は例年2問(問15・問16)が確実に、固定で出題されます。

その中でも「開発許可の要否」は得点源となる重要知識ですが、今回ご説明した「農林漁業用建築物」の知識だけでは実際の試験問題に対応するのは非常に困難といえます。

そこで今回は、開発許可不要と許可必要の線引きについて、押さえておくべきポイントを深堀します。

場所と面積を確認する

まずは開発行為を行う場所と面積を確認しましょう。

宅建試験では、以下のように「開発許可不要となる面積の数字」を覚えておくことが重要です。

  • 市街化区域: 1,000㎡未満(ただし、三大都市圏(首都圏・近畿圏・中部圏)の指定されたエリアでは基準を厳しくし、500㎡以上の開発行為から開発許可が必要。)
  • 非線引き都市計画区域・準都市計画区域: 3,000㎡未満(※自治体が条例で定めることで、300㎡まで引下げ可能)
  • 都市計画区域外: 1ha(10,000㎡)未満

このように区域ごとに許可不要となる面積が決まっていますが、市街化調整区域の場合は、面積での例外はありません。 

そのため、「市街化調整区域で1,000㎡未満の開発行為を行う場合は開発許可が不要である」みたいな問題が出ればすぐに「×」と判断できるでしょう。

なお、市街化区域と非線引き都市計画区域・準都市計画区域については『都市計画法施行令 第19条』、都市計画区域外に関しては『第22条の2』に記載があるので、合わせて実際の条文も読んでおくとよいでしょう。

公益施設かどうか確認する

開発許可の線引きにおいて、「公益施設かどうか」を確認することも非常に重要です。

具体的な公益施設(許可不要となるもの)については、都市計画法第29条第1項第3号に以下のように定められています。

都市計画法第29条第1項第3号

三 駅舎その他の鉄道の施設、図書館、公民館、変電所その他これらに類する公益上必要な建築物のうち開発区域及びその周辺の地域における適正かつ合理的な土地利用及び環境の保全を図る上で支障がないものとして政令で定める建築物の建築の用に供する目的で行う開発行為

このような条文になっているため、試験問題や実務において「駅舎その他の鉄道の施設、図書館、公民館、変電所」という文言があれば、開発許可は不要だなと判断して間違いありません。

しかし、ここで最大の注意点があります。

「公益施設」と聞くと、「学校、医療施設、福祉施設」なども開発許可が不要なのかな? と思う方が多いと思いますが、実はここに大きな落とし穴があります。

学校・病院・社会福祉施設は、都市計画法法施行令 第21条 第26号のイ・ロ・ハにおいて、「次に掲げる建築物以外のもの(=許可不要の対象から除外する)」と明確に規定されています。

つまり、これらは公益施設グループの特例から意図的に外されているため、原則通り開発許可が必要となります。

通常の管理行為・軽易な行為

開発許可が必要かどうかの線引きにおいて、農林漁業用建築物や、公益上必要な建築物の他、「通常の管理行為、軽易な行為」についても、開発許可不要と覚えておくと良いでしょう。

これは都市計画法 第29条1項に開発許可が不要である開発行為について書かれており、11号において、「通常の管理行為、軽易な行為(であれば開発許可不要)」と定められています。

第29条1項、11号

開発行為の許可)

第二十九条 都市計画区域又は準都市計画区域内において開発行為をしようとする者は、あらかじめ、国土交通省令で定めるところにより、都道府県知事(地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二百五十二条の十九第一項の指定都市又は同法第二百五十二条の二十二第一項の中核市(以下「指定都市等」という。)の区域内にあつては、当該指定都市等の長。以下この節において同じ。)の許可を受けなければならない。ただし、次に掲げる開発行為については、この限りでない。
十一 通常の管理行為、軽易な行為その他の行為で政令で定めるもの

この条文のままだと具体的にどのようなものかイメージがつきにくいかと思いますが、これについての具体例は都市計画法施行令 第22条に定められており、以下のようなものが該当します。

  • 工事現場のプレハブなどの仮設建築物
  • 既存の建物の敷地内に建てる車庫や物置(附属建築物)
  • すでに建っている建築物の10㎡以内の増築

このように、都市計画法を見るだけでは「政令で定める」としか書かれておらず具体的な中身が分からないことが多いため、セットで都市計画法施行令もチェックしておくことが非常に重要です。

市街化調整区域の買取なら負動産買取センター

農林漁業用建築物や市街化調整区域の売却に強い負動産買取センターとは

ここまで市街化調整区域の農林漁業用建築物について、当サイト「負動産買取センター」を運営するドリームプランニングの社長が、実務経験をもとにわかりやすく解説してまいりました。

ところで「ドリームプランニングとはどのような会社なのか?と気になった方もいらっしゃるかもしれません。

そこで、本章ではドリームプランニングとはどんな会社か、解説いたします。

農林漁業用建築物に精通したドリームプランニングとは

当社は2002年11月の創業以来、日本全国で市街化調整区域内の農林漁業用建築物を含む不動産を買取させていただいてきた、市街化調整区域の売買に精通した買取業者です。

どのような市街化調整区域の不動産でも対応しており、最短2時間での査定、2日以内での買取を実現した実績もあります。

「実際にどのような買取事例があるの?」と気になる方のために、当社の買取事例の一部をご紹介します。

負動産買取センター(株式会社ドリームプランニング)の買取事例の一例

 市街化調整区域にある再建築不可のゴミ屋敷
 一般の人が住めない属人性のある農家住宅
 袋地の市街化調整区域の旧耐震建物
 農地転用が難しい市街化調整区域の農地
 市街化調整区域の土地の共有持分
 インフラ未整備の市街化調整区域の山林

このように他社では対応できない市街化調整区域の不動産でも、高値での買取を行っておりますので、市街化調整区域の売買でお悩みの方は、ぜひ一度「負動産買取センター」までご相談ください。

ドリームプランニングの社会貢献とは

「不動産のあらゆる問題を解決し、人々の幸せと喜びを追求する」

ドリームプランニングは売買の難しい共有持分の買取などを通して、空き家の活用や不動産再生を行い、日本社会をもっと幸せにするお手伝いがしたいと思っております。

また本業(不動産買取再販や不動産テック事業)のみならず、当社では社会貢献を通じた「三方よし経営」をモットーとしております。

✅ 群馬県伊勢崎市と空き家情報バンクの活用に関する協定
✅ SDGsパートナーとして、各自治体や団体との連携
✅ 毎週月曜日の朝に街中の清掃奉仕活動を実施
✅ 次世代人材を育成する不動産講演会の開催

他にも多角的な社会貢献を推進してまいりますので、コラボレーションのご依頼は、経営企画広報戦略室まで、ご連絡いただけましたら幸いです。

ドリームプランニングのメディア実績とは

不動産を通じてあらゆる幸せと喜びを追求するドリームプランニングは、常に各業界から取材のお問い合わせをいただいてまいりました。

これまでテレビ・ラジオ・新聞・Webなど各種媒体から多数の取材を受けており、こちらにそのごく一部を紹介させていただきます。

【負動産買取センター】ドリームプランニングのメディア実績(一部)
【負動産買取センター】ドリームプランニングのメディア実績(一部)

取材依頼は随時受け付けておりますので、ご依頼は経営企画広報戦略室までお気軽にご連絡くださいませ。

ドリームプランニングの沿革

2002年創業(セイコーハウス。初代社長・高橋政廣)
2005年社名変更
 神奈川・東京を中心に日本全国500件以上の不動産取引を手がける老舗として評価を高めていく
2020年事業承継(2代社長・髙橋樹人)
同年不動産のお悩み解決サイト「URUHOME(ウルホーム)」リリース
2022年業界初の不動産SNS「UCIKATU(ウチカツ)」リリース
同年本社移転(横浜市中区柏葉から同区山下町へ)
2023年群馬県伊勢崎市と協定締結(空き家情報バンク活用)
2024年免許替え(神奈川県知事免許から国土交通大臣免許へ)
2025年秋葉原に東京店を開設
同年「負動産買取センター」リリース
同年大宮に埼玉店を開設

農林漁業用建築物の処分・売却でお困りの方へ

今回は、市街化調整区域における農林漁業用建築物の定義から始まり、具体的な農林漁業用建築物の種類から、農林漁業用建築物であっても開発許可が必要なケースまで詳しく解説してまいりました。

市街化調整区域のように法規制が複雑な不動産売却では、開発許可の要否や属人性の有無(属人性有の場合、売買しても買主は利用出来ません)によって売却方法や評価額が大きく異なります。

しかし、一般的な不動産業者ではこのような、市街化調整区域特有の法規制(都市計画法など)への理解が浅く、十分な査定や適切な対応が期待できない場合があります。

特に市街化調整区域の農林漁業用建築物は、その多くに属人性という条件が付与されています。

こうした複雑な法規制を正しく理解しないまま売買を行ってしまうと、買主が建物を一切使用できず、結果として売主側が「契約不適合責任」を問われ、甚大なトラブルに発展するリスクも少なくありません。

そうしたリスクを避けるためには、市街化調整区域の不動産の状況や、法規制に関わらず買取実績が豊富で、市街化調整区域の売買に精通した買取業者を選ぶことが重要です。

当サイト負動産買取センターを運営するドリームプランニングでは、2002年11月の創業以来、日本全国で家を建てることが難しい市街化調整区域の買取を行い、複数のメディアに掲載していただいた実績があります。

他の買取業者様で売却を断られてしまった市街化調整区域の不動産でも心配はございません。

様々な訳ありの市街化調整区域の買取実績があるドリームプランニングが、皆様にご納得いただける金額と条件を提示させていただきますので、どうぞお気軽にご相談くださいませ。

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