「共有持分を売却したいけど、トラブルにならないか心配・・・」「他の共有者とトラブルになってしまい、どうしたらいいかわからない・・・」
共有持分の売却エキスパートであるドリームプランニングには、共有持分の売却トラブルに関するご相談が数多く寄せられます。
そこで今回は、共有持分の売却でよくあるトラブルから、トラブルを回避するためのポイントまで解説いたします。
共有持分とは
それではまず、改めて共有持分とはなにかご説明いたします。
共有持分とは、ひとつの不動産を複数人で所有する場合に、それぞれが所有する所有権の割合(持分割合)のことをいいます。
例えば、兄弟で相続した土地や建物を2人で半分ずつ所有するなら、物理的に不動産を分割して所有するのではなく、「不動産全体に対する権利の割合を共有持分として1/2ずつ所有する」といえばイメージがつきやすいのではないでしょうか。
共有持分にはいくつかの複雑なルールがあり、たとえば持分割合が1%でも99%でも、原則としてすべての共有者が不動産全体を利用できます。
ただし、自分の持分を超えて利用した場合は、他の共有者に超過分の対価を支払う可能性もあります。
このような共有持分の性質を正しく理解しておかないと、将来の売却や、利用の際に思わぬトラブルにつながるため注意が必要です。
共有持分と一物一権主義
先ほどご説明したとおり、共有持分とはひとつの不動産を複数人で所有する際の所有権の割合です。
ここで気になるのが、不動産に限らず民法の原則として「1つの物に対して、1つの所有権しか存在する事ができない」という「一物一権主義」という考え方です。
「それなら共有持分は一物一権主義に反してないの?」と思われるかもしれませんが、結論を言うと共有持分は一物一権主義に反していません。
少し難しい話なのですが、共有持分の場合は所有権そのものが複数あるのではなく、ひとつの所有権を複数人が、持分に応じて共同で所有している状態といえます。
したがって「所有権は1つ、所有権の持ち主が複数」という設計になり、一物一権主義には矛盾しないことになるのです。
共有持分の発生ケース
「自分は複数人で不動産を所有する予定はない」と思っていても、思わぬ形で共有持分を取得するケースがあります。
そこで今回は共有持分が発生する主なケースを解説いたします。
共同購入
夫婦や親子で資金を出し合って不動産を購入すると、登記は共有名義となり、各人の出資額に応じて共有持分が決まります。
住宅ローンでは、連帯債務型(ひとつのローンを共同で返済)やペアローン(各自が別々に借り入れる)を選ぶと共有名義となるのが一般的です。
この時に、共有持分の割合と出資額を同じにしておかないと、出資額より共有持分割合が多くなってしまった方には贈与税がかかる可能性があるため、暦年控除(年間110万円まで)や、住宅取得資金の贈与特例(500~1000万円)の利用の範囲内になるか、要件が当てはまるかなど確認が必要です。
相続
相続により不動産を配偶者や子供などの、複数の相続人が相続することになれば、不動産は共有名義となり、各相続人はそれぞれ共有持分を取得することになります。
相続は原則として遺言書の内容に従って進みますが、遺言書が存在しない場合は、原則として法定相続分に従って遺産が分配されますし、遺言書があっても相続人として指定されていた場合、本人が知らずに共有持分の所有者になる可能性もあります。
例えば、当社に実際に寄せられた、知らずに共有持分を相続した方の中には、下記のようなケースがありました。
- 疎遠な親族が亡くなった場合
長年会っていなかった叔父・叔母や兄弟姉妹が亡くなり、相続人になったケース - 遺言による指定がある場合
法定相続人でない人が、遺言によって遺贈されると相続人になったケース。 - 隠し子・認知された子がいた
生前に認知されていた子や隠し子おり、他の子と同じく法定相続人となったケース - 養子縁組をしていたことを知らなかった
養子縁組をされていることを知らず、相続人となったケース。 - 離婚や再婚で生じる複雑な家族関係
前妻(前夫)との子どもや再婚相手の子が、知らないうちに相続人となったケース - 代襲相続(親が亡くなっている場合の子や孫の承継)
相続人が先に死亡していた場合、その子や孫が代わりに相続人なったケース
このように、将来的に不動産を相続する予定がなくとも、意図せずとも相続人となることもあるので、事前に相続の仕組みや、共有持分について理解しておくことで、トラブルを防ぐ事ができるでしょう。
共有持分の所有者ができること・できないこと
共有名義の不動産は、不動産に対する行為の内容で「単独で行えること」「持分の過半数の同意で行えること」「全員の同意が必要なこと」などに分かれています。
こうした違いを理解せずに不動産を活用してしまうと、トラブルに発展する可能性が非常に高いので、それぞれの行為の違いについて詳しく解説いたします。
保存行為
保存行為とは、共有不動産の現状を維持するための行為を指し、民法252条5項 により、各共有者が単独で行うことが認められています。
具体的には、共有不動産の現状を維持し、価値を減少させない行為のことを指し、共有不動産自体を積極的に変更する行為は含まれません。
(共有物の管理)
第二百五十二条
5 各共有者は、前各項の規定にかかわらず、保存行為をすることができる。
具体的には、次のような行為が保存行為に該当します
- 雨漏りの応急処置
- 建物の点検や小規模な修理
- 庭の草取りなど日常的な維持管理
- 無権利者による不法占有に対する明渡請求
- 誤った登記がなされている場合の抹消請求
- 相続登記の申請
ただし注意が必要なのは、修繕の規模が大きくなれば保存行為ではなく、後にご紹介する「管理行為」や「変更行為」と判断される場合がある点です。
そうした場合には、他の共有者の同意が必要となりますので「単独でできると思っていたのに、他の共有者の同意が必要だったなんて・・・」といった事態にもなりかねません。
管理行為
管理行為とは、共有不動産の性質を大きく変えない範囲での利用や改良に関する行為を指し、民法252条に基づき持分価格の過半数を有する共有者の同意で決定できます。
(共有物の管理)
第二百五十二条 共有物の管理に関する事項(次条第一項に規定する共有物の管理者の選任及び解任を含み、共有物に前条第一項に規定する変更を加えるものを除く。次項において同じ。)は、各共有者の持分の価格に従い、その過半数で決する。共有物を使用する共有者があるときも、同様とする。
具体例としては、次のような行為が管理行為にあたります。
- 不動産の使用方法の決定
- 賃貸借契約の締結や解除、賃料の増減額
- 建物のリフォーム(用途変更に至らない軽微なもの)
- 共同名義の土地を第三者に貸すこと
- 未舗装の私道へのアスファルト舗装
- 外壁や屋根の修繕工事(形状や用途を大きく変えない範囲)
保存行為と同様に、行為の内容によっては「変更行為」と判断される可能性があり、その線引きは非常に難しいと言われています。
個人で判断だけで進めるとトラブルに発展する可能性もあるため、事前に他の共有者に相談し、必要に応じて専門家に相談するとよいでしょう。
変更行為
変更行為とは、共有不動産の性質や用途を大きく変える行為を指し、民法251条に基づき共有者全員の同意がなければ実行できません。
(共有物の変更)
第二百五十一条 各共有者は、他の共有者の同意を得なければ、共有物に変更(その形状又は効用の著しい変更を伴わないものを除く。次項において同じ。)を加えることができない。
具体的には、次のような行為が変更行為にあたります。
- 不動産全体の売却や贈与
- 建物の増改築、解体、建て替え
- 建物の用途変更
- 共有不動産全体への抵当権設定
- マンションの長期賃貸借契約や用益権の設定
- 共有農地を造成して宅地に変更すること
- 電柱移設(裁判例で変更行為に該当すると判断された事例あり)
これらの行為は不動産の価値や使い方に大きな影響を与えるため、共有者全員の同意が必要です。
共有者のうち一人でも反対すれば実施できないため、現実的に実施するのは難しい行為といえるでしょう。
軽微な変更行為
軽微な変更行為とは、共有不動産において「形状または効用の著しい変更を伴わないもの」を指します。
これは令和3年民法改正(令和5年4月施行)で新たに導入された概念で、それまで「変更行為」とされ全員の同意が必要だった行為の一部を、過半数の同意で実施できるようにしたものです。
(共有物の管理者)
第二百五十二条の二 共有物の管理者は、共有物の管理に関する行為をすることができる。ただし、共有者の全員の同意を得なければ、共有物に変更(その形状又は効用の著しい変更を伴わないものを除く。次項において同じ。)を加えることができない。
ただし、どの範囲までが「軽微」といえるかはケースによって異なるため、独断で判断すると思わぬトラブルにつながりかねません。
以下が、各行為のまとめになりますので再度確認しておきましょう。
| 区分 | 意味 | 例 | 誰ができるか |
| 保存行為 | 共有物を維持・保存し、現状を保つための行為 | 建物の修繕、境界標の設置、雨漏り補修、防犯のための鍵交換 | 各共有者が単独で可能 |
| 管理行為 | 共有物の利用や改良、利用方法の決定など、通常の利用に関わる行為 | 建物の賃貸、駐車場としての利用、庭の整備 | 持分の過半数で決定 |
| 変更行為 | 共有物の性質や形状を根本的に変える行為 | 建物の取り壊し、増改築、土地の分筆・売却 | 共有者全員の同意が必要 |
| 軽微な変更 | 性質変更にあたるが、実質的にわずかで全員の利益になるようなもの | 照明器具の交換、共有廊下に手すり設置、小規模な模様替え | 判例上、単独でも認められる場合あり(ただし慎重に扱うべき) |
共有持分を所有するリスクとよくあるトラブル
これまでご説明してきたように、共有持分は権利関係が複雑で、所有するだけでもリスクや思わぬトラブルに発展することがあります。
そこで今回は、共有持分を所有するリスクと、実際によくあるトラブルについて解説していきます。
不動産の活用や処分を巡る意見の対立
共有名義の不動産でよくあるトラブルは、活用や処分の方針を巡って共有者同士の意見が対立することです。
共有不動産ではたとえ、持分が1%しかない人であっても不動産全体を使用する権利を持つため、持分が少ない人が不動産全体を活用すると、不公平感を感じて対立につながるのは当然といえるでしょう。
こうした不公平から「不動産を賃貸に出して収益を得たい」と考えたとしても、不動産に居住している共有者が「このまま住み続けたい」と主張する共有者との間で意見が対立してしまいます。
最終的にこのような煩わしさから解放されたくて、不動産全体の売却を検討しても、不動産全体での売却は共有者全員の同意が必要なため、現実的には実現が難しいのが実情です。
仮に売却が実現したとしても、売却益の配分を巡ってトラブルが発生する可能性が高いため、不動産全体として売却するのではなく、自身の共有持分のみを売却する方が多く見受けられます。
税金や維持管理費用の負担に関するトラブル
共有持分を所有していると、税金や維持管理費用の負担が原因でトラブルになるケースは非常に多く見られます。
固定資産税や都市計画税(いわゆる固都税)、維持管理の費用は、原則として持分割合に応じて分担するのがルールで、地方税法により共有者全員が連帯して納付する義務(連帯納税義務)を負います。
しかし、実際には「支払いを拒否する共有者」や「そもそも連絡が取れない共有者」などがいて支払いが滞る場合があります。
そうした場合には、自治体は共有者のうち誰かひとりに全額請求する事が法的に認められており、特定の共有者だけが不公平な状態になってしまうケースも見受けられます。
他の共有者による共有持分の勝手な売却リスク
共有名義の不動産では、他の共有者に無断で自身の共有持分を、第三者へ売却することが法的に認められています。
とはいえ、勝手に売却されると残った共有者には大きなトラブルが生じやすく、次のようなリスクが考えられます。
➤ 新たな共有者が税金を滞納する
これまでは滞りなく税金を支払っていた場合でも、新たな共有者が滞りなく納付してくれるとは限りません。その場合は先ほどご説明したとおり、特定の共有者にまとめて請求が届き、誰かが立て替えざるを得ないこともあり、思わぬ負担やトラブルの原因となりかねません。
➤ 新たな共有者による出入り
これまでは滞りなく税金を支払っていた場合でも、新たな共有者が滞りなく納付してくれるとは限りません。
➤ 急に使用料(賃貸相当額)を請求される
共有持分を取得した第三者は、実際に不動産を使っている他の共有者に対し、持分割合に見合う使用料(賃料相当額)の支払いを求めることがあります。
これまで親族間の取り決めなどで無償だった場合でも、相手が変われば請求される可能性があるため、親族間でトラブルに発展するケースもあります。
共有持分の勝手な売却は防ぐことは難しいので、あらかじめこのようなトラブルとリスクがある事を知っておき対応策を検討しておくとよいでしょう。
相続による権利関係の複雑化と共有者の増加
共有名義の不動産は、相続をきっかけに一気に共有者が増加し、権利関係が複雑化することでさまざまなトラブルが起こりやすくなります。
最初は少人数で共有しており、それぞれの持分割合も把握できていたとしても、相続が繰り返されるうちに新しい共有者が次々と加わり「誰が共有者なのか分からない」「他の人の持分割合が把握できない」といった状況に陥ることも珍しくありません。
こうして共有者が増え、権利関係が複雑になってしまうと、売却や大規模修繕などの共有者全員の同意が必要な変更行為を行うのは現実的ではないでしょう。
共有土地の分筆方法を巡るトラブル
共有名義の土地を所有している場合、相続や売却に備えて利用区画を明確にするために分筆(ひとつの土地を測量して正確に分割すること)を行い単独名義にするケースもありますが、この手続きが思わぬトラブルに発展する可能性があります。
特に注意が必要なのは、新たに家を建てる土地は、原則として幅員4メートル以上の道路に2メートル以上接していなければならないと定められており、これを「接道義務」といいます。
分筆の仕方によっては、一方の区画がこの条件を満たさず、いわゆる「再建築不可物件」となってしまうケースが見受けられます。
再建築不可物件になると、建物の新築や増改築が出来なくなりますし、分筆ラインによっては日当たりや道路の間口が変わり、区画の利用価値や評価額が大きく変わってしまいます。
そうなってしまうと「自分だけ不利な土地を割り当てられた」と他の共有者が不満を抱き、トラブルに発展してしまう可能性が非常に高いです。
共有持分の売却時・売却後によくあるトラブル
共有持分を所有するリスクやトラブルについて解説してまいりましたが、実は共有持分を売却することによってもトラブルが生じることが良くあります。
共有持分のような権利関係が複雑な不動産では、所有者自身も共有持分に精通していないことが多く、その結果、売却時や売却後にトラブルに発展してしまうケースがあるのです。
そこでここでは、共有持分の売却時・売却後によくあるトラブルについて解説いたします。
他の共有者への未通知による人間関係の悪化
共有持分は、自身の持分であれば他の共有者の同意を得なくても売却することができます。
しかし、他の共有者に事前の通知を怠ると、他の共有者としては「気づいたら知らない人が共有者になっていた。一言相談してくれればよかったのに」と感じ、不信感を抱いてしまいます。
とくに親族で所有している共有不動産の場合、それまで良好な関係だとしても未通知による売却で人間関係が悪化してしまい、将来に新たな相続が発生したときなど、遺産分割協議が困難になってしまうことも考えられます。
法的には自由に売却できるとして、共有不動産を持つほどの間柄であれば、売却を検討する段階で一度相談するなどして、最低限のコミュニケーションをとることがトラブル防止につながります。
悪質な買取業者による強引な営業
共有持分の売却時には、悪質な買取業者による強引な営業に注意が必要です。
悪質な買取業者の場合「すぐに売却しないと後で大きなトラブルになりますよ」「他社で買取ってくれませんよ」などと不安をあおり、強引に即決を迫る事があります。
共有持分は仕組みが複雑なため、売主側も精通していない場合が多く、このように不安を煽り立てられて、冷静な判断力を失いがちです。
このような買取業者に売却してしまった場合には、売却後にも大きなトラブルに発展する可能性が非常に高いでしょう。
悪質な例では、例えば私道の共有持分のみを買取り、他の共有者が通行や掘削の交渉をしてきた際に、「許可が必要なら金銭を支払ってください」など、最初から金銭の要求を目的としているような買取業者も存在します。
そのため、買取業者を選ぶ際は、共有持分の買取実績が豊富で、テレビや雑誌などのメディア掲載や国・自治体との連携実績が確認できるなど、「トラブルになりにくい要素」を重視して選定するとよいでしょう。
売却後に共有物分割請求による訴訟リスク
共有持分を第三者(とくに投資家)へ売却すると、買主が利益を得るために不動産の単独取得を目指し、他の共有者に対して共有物分割請求を提起して、共有状態を強制的に解消しようとすることがあります。
共有物分割請求には「現物分割」「全面的価格賠償(代償分割)」「換価分割(代金分割)」という3つの手段がありそれぞれの特徴は以下のようになっております。
このように仲介業者を通じて第三者に共有持分を売却してしまうと、後に残された共有者が高額な買取り請求や訴訟に巻き込まれるリスクがあるため注意が必要です。
売却価格が相場より不当に低い価格で買い取られる
共有持分を売却する際によくあるトラブルの一つが「相場より不当に安い価格で買い取られてしまった」というケースです。
共有持分は「扱いづらい」「流動性が低い」などの特殊性があるため、通常の不動産よりも安く見積もられる傾向があります。
売主もある程度その点は理解しているものの、正確な相場を把握している事は少なく、そのことを逆手に相場を大きく下回る査定額を提示してくる業者も存在します。
さらに厄介なのが「不当に安い価格を提示する買取業者」だけではなく「相場より高額に査定する買取業者」にも注意が必要です。
最初に相場より高い金額を提示して安心させておきながら、売却後に「測量や境界確定に予想以上に費用がかかった」「シロアリが発生していた」「土壌汚染が見つかり、改良工事が必要」などの理由を挙げ、追加費用を請求して最終的に支払金額を大きく減らされたというケースもあります。
➤ 参考記事:共有持分の売却相場については、こちらの記事でも詳しく解説していますのでこちらからご覧ください
仲介業者では対応できない
共有持分の売却は、通常の不動産取引と比べて独自のトラブルが発生しやすく、仲介業者では対応できません。
仲介業者は共有持分の売買の際には、買主に対して不動産の状況や、権利関係の状態を正しく説明する「重要事項説明」という義務があります。
しかし、共有持分の場合は「誰がどれだけの持分を所有しているのか」「利用や処分にどのような制限があるか」などを正確に説明するのが非常に難しく、説明不足や誤りがあれば仲介責任を問われる可能性があります。
そのため多くの仲介業者は、共有持分の売買に対応できませんので、最初から共有持分の買取実績が豊富な買取業者に相談するとよいでしょう。
共有持分のトラブル回避のために放置したらどうなる?
共有持分は保有する場合でも、売却する場合でもトラブルになる可能性があることをご説明してまいりましたが「共有持分は持っているとトラブルになるから売らないで放置しておこう」と考え、そのままにしてしまう人も少なくありません。
しかし、共有持分を放置すると思わぬリスクやトラブルに繋がる可能性がありますので、あらかじめ放置によるリスクを把握しておくことが重要です。
売却機会を逃すことで資産価値が下がる
共有持分を放置してしまうと、気づかないうちに売却のタイミングを逃し、結果的に資産価値が下がってしまうリスクがあります。
まず、共有持分を持つ不動産では、売却や大規模修繕、長期の賃貸契約といった重要な判断には原則として共有者全員の同意が必要です。
ところが、共有者同士の関係が悪化していたり、連絡が取れなかったりすると合意形成が難しくなり、不動産が「塩漬け状態」になってしまいます。
その間に収益機会を逃すだけでなく、利用の自由度が低いこと自体が共有持分の価値を下げる要因となります。
共有持分の所有者が増え続ける
既にご説明したとおり、共有持分を保有している限り、所有者が増えるリスクがあるのですが、これを放置すると共有者が際限なく増え続け、売るに売れないという状況になることがあります。
一例ですが、共有持分の所有者が100名以上になってしまったケースとして下記の様なものがあります。
都市計画道路用地の買収で“約700人の共有地”が判明
昭和初期に「五十数人の共有地」だったものが世代交代で約700人に増え、うち十数人は所在不明で交渉が難航したとされています(都市計画道路の用地買収事例)。
道路事業で必要な山林が“相続人200名超の見込み”に拡大
登記名義人は33名だったものの、うち32名が死亡しており、戸籍調査の結果、法定相続人は200名超の見込みとなったため、「認可地縁団体の不動産登記特例」を活用して用地取得を進めたと記載(多数共有名義の土地を認可地縁団体に 移転登記し取得した事例 金沢河川国道事務所 用地第二課)。
登記名義人27名→推定相続人“約300名”に
27名中23名が所在不明。推定相続人が約300名となり、不在者財産管理制度で整理・取得まで約6年かかったと紹介(広島県東広島市 業界誌「用地ジャーナル」より)。
共有持分の相続放棄ができない事がある
共有持分を放置した結果、資産価値が下がってしまい「売却も難しいし、固定資産税も払いたくないから持分放棄をしよう」と思っても、状況によっては持分放棄をできない場合があります。
持分放棄は民法255条で以下のように定められています。
(持分の放棄及び共有者の死亡)
第二百五十五条 共有者の一人が、その持分を放棄したとき、又は死亡して相続人がないときは、その持分は、他の共有者に帰属する。
「その持分は、他の共有者に帰属する。」とあるように持分放棄を行うと、その共有持分は自動的に他の共有者に移ることになります。
ところが、他の共有者全員が既に持分放棄を行っており、最終的に自分ひとりだけが残った場合、その時点で不動産は「単独所有」となります。
単独所有の不動産の場合、そもそも他の共有者が存在しないため、持分放棄を行う事はできません。
その結果「気づいたら自分が単独所有者になってしまい、維持費や固定資産税の負担をすべて負うことになった」といった事態に発展することもあります。
こうした状況を避けるためにも、共有持分を手放したいと考えたらなるべく早めに行動し、信頼できる買取業者に相談することが大切です。
共有持分売却のトラブルを回避するための対策
これまで、共有持分にまつわる様々なトラブルやリスクについて解説してきました。
共有持分の売却では、どうしても一定のトラブルやリスクが伴いますが、あらかじめ対策を講じることで、未然に防げるトラブルもあります。
ここでは、共有持分売却のトラブルを回避するための、具体的な対策を解説していきます。
売買契約書の内容をしっかり確認する
共有持分を売却する際のトラブルを回避するためには、何よりも売買契約書の内容をしっかり確認することが重要です。
契約後に「そんな契約内容知らなかった・・・」とならないように、事前に以下の点を確認しておきましょう。
➤ 売却条件や費用負担に不明な項目がないか確かめる
契約条件には「残置物の撤去」「測量」「借家人の退去」「建物の解体」「私道の通行承諾」などが含まれることがあります。
正当な条件であれば問題ありませんが、中には「書類取得費用」など曖昧な項目を加えて、費用を上乗せしようとする買取業者も存在します。
そのため、契約書に不明確な売買条件や費用項目が記載されている場合は、必ず納得できるまで説明を求めることが重要です。
もし不安な場合は、こうした売買条件を設けず、現況のまま買取ってくれる買取業者に相談するとよいでしょう。
➤ 契約不適合責任(旧:瑕疵担保責任)を確認する
売却後に不動産に不具合(瑕疵)が見つかった場合、契約内容によっては売主が「契約不適合責任」を負う可能性があります。
たとえ売主に故意や過失がなくても、以下のような不具合が見つかった場合は、買主から代金減額請求や損害賠償請求をされるリスクがあります。
- 設備の不具合
- シロアリの被害
- 雨漏り
- 基礎のひび割れ(構造クラック)
- 地盤沈下・建物の傾き
- 土壌汚染・地中埋設物
このような不具合は、売主自身でも気付かないことが多く、事前に判断するのは非常に困難です。
そのため、契約不適合責任を免責する特約(=売主が責任を負わないとする取り決め)を契約書に明記してくれる買取業者であれば、安心して相談する事ができるでしょう。
信頼できる買取業者を選ぶ
共有持分の売却でトラブルを回避するためには、信頼できる買取業者を選ぶ事も重要です。
とはいえ「信頼できる買取業者って具体的にどんな買取業者なの?」と疑問に思う方も多いと思われますので、以下に判断の目安となるポイントを挙げます。
- 豊富な買取実績がある
- 買取業者の口コミ・評判がいい
- メディア掲載実績や国・自治体との連携
- 契約内容に疑問点があれば丁寧に説明してくれる
このような特徴がある買取業者であれば、信頼できる買取業者である可能性が高いといえるでしょう。
ドリームプランニングでは、上記の特徴はもちろん、契約不適合責任は免責、仲介手数料は無料、現状のままの買取にも対応しているため、売主様に余計な負担をかけずに安心してご相談いただけます。
共有持分の売却先とそれぞれのメリット・デメリット
ここまで共有持分のリスクや売却にまつわるトラブルを解説してきましたが、実際に売却を検討する際には「それぞれの売却先の特徴を知り、自身の状況にあった選択をすること」が大切です。
共有持分の売却先にはいくつかの選択肢があり、それぞれにメリットとデメリットがあります。
ここでは代表的な売却先と、それぞれの特徴についてわかりやすく解説していきます。
他の共有者へ売却
共有持分の売却先のひとつに、他の共有者へ買い取ってもらう方法があります。
この方法であれば、売却価格や支払い方法を当事者同士で柔軟に話し合えるという特徴があります。
他の共有者も「自身の持分が増える」という明確なメリットがあるため、前向きに買い取りを検討してくれる可能性が高く、比較的スムーズに売却を進められる可能性があります。
一方で注意点もあり、自身が売却したいタイミングで相手に資金的余裕があるとは限りませんし、交渉が長引いたり条件面で折り合えずに売買条件を巡ってトラブルに発展するリスクもあります。
こうしたトラブルを避けるためにも、他の共有者への売却交渉を進める前に、ドリームプランニングのような専門業者に相談しておくと安心できるでしょう。
第三者へ売却
共有持分の売却先として、仲介業者を通じて第三者へ売却する方法がありますが、多くのデメリットやリスクが伴うため基本的にはおすすめできません。
これまでにご説明したとおり、そもそも仲介業者では対応が難しいですし、仮に投資家が購入した場合には、共有物分割請求の訴訟リスクも付きまといます。
売却までに時間はかかるものの、希望価格に近い金額で売却できる可能性があるというメリットも存在しますが、デメリットやリスクと比較すると小さなメリットといえるでしょう。
専門の買取業者へ売却
共有持分のように権利関係が複雑な不動産の場合、最もおすすめの売却先はやはり専門の買取業者でしょう。
専門の買取業者であれば、自社で直接買取を行うため、仲介業者のように「取り扱えない」と断られる心配もなく、仲介手数料もかかりません。
ドリームプランニングではどのような共有持分でも買取を行っており、以下のような複雑な共有持分の買取実績もありますので、共有持分でお困りの方はお気軽にご相談ください。
➤ 底地の共有持分
➤ 再建築不可物件の共有持分
➤ ゴミ屋敷の共有持分
➤ 連棟式建物の共有持分
➤ 市街化調整区域の農地の共有持分
➤ 一棟ビル・一棟マンションの共有持分
➤ 告知事項がある一戸建ての共有持分
➤ 抵当権が設定されている共有持分
➤ 相続登記が未了の共有持分
➤ 多数共有(共有者が10人以上)の物件の共有持分
共有持分の売却といえば負動産買取センター
ここまで共有持分の売却トラブルについて、当サイト「負動産買取センター」を運営するドリームプランニングの社長が解説してまいりました。
ところで、「ドリームプランニングは、色々な共有持分を買取してきた事は分かったけど、実際にどのような共有持分の買取をしてきたの?」と気になった方もいらっしゃるかもしれません。
そこで今回は、当社がこれまでに手がけてきた実際の買取事例をご紹介いたします。

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どのような共有持分でも買取対応させていただきますので、共有持分の売却でトラブルを避けたい方は、ぜひ一度、当サイト「負動産買取センター」までご相談くださいませ。
共有持分の売却に強いドリームプランニングとは
当社は2002年11月の創業以来、日本全国で共有持分の買取をさせていただいてきた、共有持分の買取を得意としている買取業者です。
また、多くの不動産会社は共有持分を買取っても転売してしまう事が多いのですが、「負動産買取センター」を運営するドリームプランニングであれば、買取した共有不動産を再生させるノウハウを持っておりますので、高値買取が可能です。
どのような共有持分でも積極的に買取させていただいており、最速2時間で買取査定をさせていただき、2日間で引き渡し、代金のお支払いをさせて頂いた実績もございます。
共有持分の現金化をお急ぎでしたら、ぜひとも当サイト負動産買取センターを運営するドリームプランニングへご相談くださいませ。
ドリームプランニングの社会貢献とは
「不動産のあらゆる問題を解決し、人々の幸せと喜びを追求する」
ドリームプランニングは売買の難しい共有持分の買取などを通して、空き家の活用や不動産再生を行い、日本社会をもっと幸せにするお手伝いがしたいと思っております。
また本業(不動産買取再販や不動産テック事業)のみならず、当社では社会貢献を通じた「三方よし経営」をモットーとしております。
✅ 群馬県伊勢崎市と空き家情報バンクの活用に関する協定
✅ SDGsパートナーとして、各自治体や団体との連携
✅ 毎週月曜日の朝に街中の清掃奉仕活動を実施
✅ 次世代人材を育成する不動産講演会の開催
他にも多角的な社会貢献を推進してまいりますので、コラボレーションをご依頼の方は、経営企画広報戦略室まで、ご連絡いただけましたら幸いです。
ドリームプランニングのメディア実績とは
不動産を通じてあらゆる幸せと喜びを追求するドリームプランニングは、常に各業界から取材のお問い合わせをいただいてまいりました。
これまでテレビ・ラジオ・新聞・Webなど各種媒体から多数の取材を受けており、こちらにそのごく一部を紹介させていただきます。

取材依頼は随時受け付けておりますので、ご依頼の方は経営企画広報戦略室までお気軽にご連絡くださいませ。
ドリームプランニングの沿革とは
| 2002年 | 創業(セイコーハウス。初代社長・髙橋政廣) |
| 2005年 | 社名変更 |
| 神奈川・東京を中心に日本全国500件以上の不動産取引を手がける老舗として評価を高めていく | |
| 2020年 | 事業承継(2代社長・髙橋樹人) |
| 同年 | 不動産のお悩み解決サイト「URUHOME(ウルホーム)」リリース |
| 2022年 | 業界初の不動産SNS「UCIKATU(ウチカツ)」リリース |
| 同年 | 本社移転(横浜市中区柏葉から同区山下町へ) |
| 2023年 | 群馬県伊勢崎市と協定締結(空き家情報バンク活用) |
| 2024年 | 免許替え(神奈川県知事免許から国土交通大臣免許へ) |
| 2025年 | 秋葉原に東京店を開設 |
| 同年 | 「負動産買取センター」リリース |
共有持分の売却でトラブルを避けたい方へ
今回は、共有持分の売却トラブルを中心に、トラブルを回避するための対策や共有持分の売却先の特徴まで詳しく解説してまいりました。
共有持分のような権利関係が複雑な不動産売却では、仲介業者では対応できないケースが多く、売却後には共有物分割請求による訴訟リスクも付きまといます。
こうしたリスクを避けるためには、売却時に不明点があれば丁寧に対応してくれる共有持分の買取実績が豊富で、複数のメディア掲載や自治体との連携実績があるなど、売却後にトラブルにならない点を重視した買取業者を選ぶ事が重要です。
当サイト負動産買取センターを運営するドリームプランニングでは、2002年11月の創業以来、日本全国で共有持分の買取を行い、トラブルなく多数の実績を積み重ねてまいりました。
他の買取業者様で売却を断られてしまった共有持分でも心配はございません。
様々な訳あり共有持分の買取実績があるドリームプランニングが、皆様にご納得いただける金額と条件を提示させていただきますので、どうぞお気軽にご相談くださいませ。


















