「親の不動産を相続することになったが、相続手続きがわからない」「共有名義のままだと何か問題が発生する?」「できれば自分の名義に変更したいが変更方法が分からない」共有不動産のプロフェッショナルである当社には、このようなご相談が寄せられます。
そこでは今回は「共有不動産の相続手続き」や「名義変更の流れ」などについてわかりやすく解説いたします。
監修者情報

株式会社ドリームプランニング 代表取締役 髙橋樹人(たかはし たつひと)
法政大学工学部建築学科卒、中堅不動産仲介営業を経て2018年入社。
底地・再建築不可・市街化調整区域など、特殊な土地売買を多数手がける。2020年8月より現職。
共有不動産とは
共有不動産とは、複数人でひとつの不動産を共同で所有している不動産のことで、一般的には「共有不動産」や「共同名義不動産」と呼ばれています。
共有不動産は相続や、夫婦で不動産を購入するなど、誰しもが共有不動産の所有者になる可能性があります。
共有持分とは
共有不動産では、所有者全員が法的に「共有者」として認められており、それぞれが一定の所有権割合で不動産を所有しています。
この所有権割合のことを「共有持分」といい、共有不動産を活用するうえで非常に重要な役割をもっています。
ひとつの不動産を3人で均等に所有している場合は、それぞれの共有持分の割合は1/3となります。
ただし、持分の割合については相続時の取り決めや、共同購入した際の出資額などによって変動するため、必ずしも均等とは限りません。
共有名義になるケース
共有不動産は、最初から共有名義で購入するケースもあれば、相続や贈与などにより突然他の人と共有名義になることもあります。
では、どのようにして共有名義(共有不動産)になるのか詳しく見ていきましょう。
共同購入により共有不動産になるケース
不動産を購入する際に、夫婦や親子がそれぞれ資金を出し合って共同購入した際には共有名義となります。
その際の出資割合に応じて共有持分の割合が決まります。
3000万円の住宅を夫婦で購入する際に、夫が2000万円を出資し、妻が1000万円を出資した場合、それぞれの出資比率は以下のようになります。
- 夫:2000万円 ÷ 3000万円 = 2/3(約66.7%)
- 妻:1000万円 ÷ 3000万円 = 1/3(約33.3%)
この場合、夫の共有持分は2/3、妻の共有持分は1/3となります。
なお、出資割合と共有持分の割合は一致させる必要があり、例えば夫が2000万円を出資したにもかかわらず持分割合を1/3に(本来の出資割合による持分は2/3)にしてしまうと、本来夫が持分を持つはずだったが、その持ち分を妻に贈与した(つまり妻が1000万円分の贈与を受けた)と見なされ、1000万円に対する贈与税がかかってしまうため注意しましょう。
共有持分の割合は登記簿にも記載され、将来的に相続や売却などを行うとなった際には、この割合に基づいて話を進めることになります。
不動産を共同で購入する際には、売却や相続など将来的なことも考え、本当に共有名義で購入すべきか、誰かに持分を持ってもらうのか、事前に話し合って決めることが重要です。
贈与により共有不動産になるケース
共同購入と同様に、贈与によっても共有不動産になることがあります。
たとえば、親が子に自分の持分割合の一部を贈与する場合や、単独名義で購入した不動産を贈与により夫婦の共有名義にするケースが多く見られます。
贈与では、誰にどれくらいの持分割合を譲渡するか自分の意志で決めることができるため、将来的な相続トラブルを防ぐために、事前に協議して持分を整理しておく手段として活用されることがあります。
また、一度で高額な不動産を相続すると高額な相続税がかかってしまうため、相続税対策としても不動産の持分を一部贈与する事もあります。
実際に贈与を行う際は、贈与契約書の作成や名義変更登記が必要となり、受け取る側は贈与税や不動産取得税が発生する可能性があるため注意しましょう。
相続により共有不動産になるケース
相続によって不動産を取得する際に、兄弟姉妹などで共有名義となるケースは多くみられます。
とくに遺言書が残されていない場合は、法定相続分に従って不動産を引き継ぐことになるので、本人が意図していないまま共有名義になってしまうこともあります。
また、相続時点では共有状態でも問題ないと考えていても、将来的に共有不動産の活用方法などを巡ってトラブルに発展することもあります。
- 他の共有者と意見が合わず売却や賃貸契約が進まない
- 固定資産税や管理費の負担が不公平に感じられる
- 共有者と連絡が取れなくなり、不動産を活用できない
このようなトラブルを避けるために、自分の共有持分だけを売却したいと考える方も少なくありません。
相続による共有名義での不動産所持は、誰しもが突然起こりえるものであり、共有状態を放置したままにすると将来的に大きなトラブルに発展するケースがあります。
共有名義で不動産を相続する場合は、早い段階で不動産の扱いや、名義変更などについて共有者同士で協議しておくことが重要です。
共有不動産の相続手続きの流れ
共有不動産を相続する際には一定の手順があり、それぞれの段階で注意すべきポイントも存在します。
共有不動産を相続した場合も、単独所有の不動産を相続した場合も流れは同じで、下記の様な流れになります。
| 手続きの順序 | 内容 | 注意点 |
| ① 遺言書の有無を確認 | 不動産所有者が亡くなった場合、まず遺言書の有無を確認 | 自筆証書遺言がある場合は「検認」が必要 |
| ② 相続人の確定 | 戸籍を取得して相続人を全員特定 | 思わぬ相続人(例:前婚の子)がいる可能性もあるため慎重に調査が必要 |
| ③財産目録の作成 | 相続財産の内容を調べて把握する | 名寄帳や預貯金など漏れがないように相続財産を把握し、目録を作成する |
| ④ 遺産分割協議 | 相続人全員で不動産の分け方を協議 | 遺言書がない場合必須。協議内容を遺産分割協議書として残す |
| ⑤ 相続登記で登記申請 | 協議内容にもとづき法務局で登記手続きをおこなう | 相続登記をしないと権利が不明確です、必要書類が多いので事前準備が重要 |
| ⑥ 相続税申告・納付 | 遺産総額が基礎控除を超える場合に申告が必要 | 申告期限は「相続開始を知った日から10ヶ月以内」、共有持分の評価で計算 |
上の表はざっくりした内容ですので、少し詳しく解説します。
遺言書の有無を確認
不動産を所有している方が無くなり、相続により不動産が共有名義になりそうな場合は、最初に遺言があるか確認します。
遺言がある場合、原則※として遺言に記載されている内容通りに相続手続きをするため、まずは遺言書を探すことが最初にすることです。
遺言書がなければ相続人全員で遺産分割協議にて遺産の分け方を協議するのですが、遺言書が見つかった場合は遺言が優先されることなることからも、まずは遺言書を探さなければならないと覚えておきましょう。
※遺言書があっても”遺留分”といって「一定の相続人に対して保証されている最低限の財産を相続する権利」は侵害できません。
このため、例えば「相続人が3人いるけど一番お気に入りの子供だけに相続させる」ということは出来ません。
尚、2019年に民法改正によって遺留分制度も改正され、相続財産に対して金銭として遺留分を請求できるようになりました。
相続人の確定
遺言書が無い場合、亡くなった方の財産を民法で決められた相続人が相続します。法定相続人は亡くなった方が生まれてから死亡するまでの戸籍謄本を取得することで行います。
しかし、相続人を調べてもその相続人が既に亡くなっている場合もあり、個人では相続人を特定できない事が多くあります。
そのため、相続人を確定する際は相続登記を依頼する司法書士にお願いするのが良いでしょう。
財産目録の作成
相続人を特定させるのと同時に、相続財産が何かを特定する必要があり、この時に財産目録という相続財産のリストを作成します。
相続財産は不動産だけでなく、預貯金や株式などもあるため、銀行や証券会社から残高証明書を取得する必要があります。
また、亡くなった方が経営していた会社などがある場合、その会社が不動産を残したまま解散してしまっている事もあるため、会社経営していた方などはその会社が保有している不動産も調査する事をお勧めします。
遺産分割協議
遺言書が無い場合や、遺言書があっても遺言と違った形で遺産を相続したい場合、遺産分割協議をする必要があります。
遺産分割協議を行う場合、相続人全員の合意が必要で、相続財産や不動産を誰がどのように相続するかをまとめた遺産分割協議書を作成します。
ちなみに、本来の法定相続人以外に財産を相続させる旨の遺言がある場合、相続人全員が遺産分割協議に合意していても認められないので注意しましょう。
相続登記で登記申請
不動産を相続する場合、相続人に名義変更をする必要があります。相続登記は2024年4月1日から義務化され、相続登記せずに放置すると過料に貸される可能性があるので注意しましょう。
相続税申告・納付
不動産や金銭、株式等の財産総額が、相続税の基礎控除額「3,000万円+(600万円×法定相続人の数)」を超える場合、相続税がかかります。
相続税の申告・納付期限は「相続開始を知った日の翌日から10ヵ月以内」になるため、出来る限り早くここまでの手続きを完了させなければなりません。
期限内に申告・納付できないと延滞税がかかることもあるため、不動産などを相続したら出来る限り早く相続手続きと相続税申告を完了させましょう。
共有不動産の相続後の利用・管理
不動産相続の流れについてここまで解説してまいりましたが、相続などによって共有不動産となった場合、持分をどの位もっているかによって利用出来る範囲が異なります。
共有不動産を利用するには、民法によって利用できる範囲が下記のように制限されているので、覚えておきましょう。
| 共有不動産の使用・管理方法 | 必要な共有者の持分割合 | 具体的な利用方法 |
| 共有不動産の使用 | 共有者の持分の過半数以上 | 持分に応じた使用 |
| 共有不動産の保存行為 | 共有者一人 | 建物の修理、点検、庭の草取りなど |
| 共有不動産の変更 (一般的な変更) | 共有者全員の同意 | 共有不動産の売却又は、抵当権の設定、共有農地を造成し宅地に変更することなど |
| 共有不動産の変更 (軽微な変更) | 共有者の持分の過半数以上 | 外壁や屋根の修繕など |
| 共有不動産の管理 | 共有者の持分の過半数以上 | 建物の用途変更に至らないリフォーム行為など |
それぞれの共有不動産の活用・利用の定義についてここでは解説いたします。
共有物の使用
共有物の「使用」とは各共有者が自分の持分割合に応じて、共有不動産を使用することです。
民法第249条により、共有者は持分の範囲内で共有物を使用する権利があると定められています。
第249条
各共有者は、共有物の全部について、その持分に応じた使用をすることができる
尚、共有不動産を自分の持分割合以上に使用した場合は、他の共有者に対して使用料を支払わなければならず、使用料を支払わない場合は損害賠償請求をされる可能性があります。
また、共有物を使用する際は、善良な管理者として注意をもって使用しなければならないと定められているので、共有不動産を使用する際には注意しましょう。
第249条
共有物を使用する共有者は、別段の合意がある場合を除き、他の共有者に対し、自己の持分を超える使用の対価を償還する義務を負う。
共有者は、善良な管理者の注意をもって、共有物の使用をしなければならない。
共有物の保存行為
共有物の「保存行為」とは、不動産の現状を維持する行為のことです。
たとえば、雨漏りを防ぐための応急処置や、共有不動産について相続登記を行うことなどが保存行為に該当します。
このような保存行為については民法第252条但し書きにより、他の共有者の同意を得ることなく、各共有者が単独で行うことが出来ると定められています。
第252条
各共有者は、前各項の規定にかかわらず、保存行為をすることができる。
ただし、修繕内容によっては小規模な修繕ではなく大規模な修繕として扱われ、保存行為ではなく変更行為や管理行為と判断される可能性があるため注意しましょう。
共有物の変更(一般的な変更)
共有物の「変更」とは、その不動産の性質や用途を変える行為のことです。
民法第251条では、「各共有者は、他の共有者の同意を得なければ、共有物に変更を加えることができない」と規定されており、原則として共有者全員の同意が必要になります。
第251条
各共有者は、他の共有者の同意を得なければ、共有物に変更(その形状又は効用の著しい変更を伴わないものを除く。次項において同じ。)を加えることができない。
共有不動産を解体する場合や、共有不動産全体に抵当権を設定すること、共有不動産全体を第三者に売却するといった行為が変更行為に該当します。
共有物の変更(軽微な変更)
一般的な共有不動産の変更行為は、利用方法や方針について大きな影響を与えるため、共有者全員の同意がなければおこなえません。
しかし、2023年4月の民法改正により民法251条で定義している共有物の変更行為から、「軽微な変更」を除外し、「軽微な変更」を「管理行為」として位置づけ、共有者全員の同意がなくても軽微な変更をおこなえるようになりました。
たとえば、砂利道をアスファルトで舗装する工事や、建物の外壁・屋上の防水改修工事などは軽微な変更として扱われます。
ですので、これらの軽微な変更行為は、共有者全員の同意がなくても、共有者の過半数の同意でおこなえます。
共有物の管理
共有物の「管理」とは、共有不動産の性質を変更しない範囲で、その利用や改良を行うことです。(上記3-4の軽微な変更が民法改正によってこちらの管理行為に該当するようになりました)
たとえば、庭の整備、第三者に共有不動産である建物を3年以内の短期で貸し出す(民法252条4 2項)といった行為が該当します。
民法第252条では、「共有物の管理に関する事項は、各共有者の持分の価格に従い、その過半数で決する」と定められており、単独での判断や行動は原則認められていません。
共有者全員の合意は不要ですが、持分割合の過半数による同意が必要です。
第252条
共有物の管理に関する事項(次条第1項に規定する共有物の管理者の選任及び解任を含み、共有物に前条第1項に規定する変更を加えるものを除く。次項において同じ。) は、各共有者の持分の価格に従い、その過半数で決する。共有物を使用する共有者があるときも、同様とする。
しかし近年では、所有者不明土地問題が社会的課題となっており、共有制度の見直しが進められています。
特に、共有者の一部が所在不明であったり、意見が対立したりするケースでは、共有物の管理や活用が難しくなる場合があります。
これを踏まえ、2023年4月の民法改正により共有物の管理について「所在不明の共有者がいる場合」「不合理な反対によって管理が妨げられる場合」などは、家庭裁判所の許可を得ることで必要な行為を行うことが可能となりました。(第252条2)
この改正により、共有者側はより自由に管理行為を行えるようになりましたが、それでも共有者間で対立し共有状態を解消したい場合があります。
そうした際には、次にご紹介する「共有物分割請求」という法的手段を用いて共有状態を解消する事も検討しましょう。
共有物分割請求も検討する
共有不動産を活用または売却する際には、原則としてすべての共有者の同意が必要です。
しかし、共有者間で対立し合意が得られず対立した場合には、共有状態を解消するための法廷手段として「共有物分割請求」を検討することになります。
共有物分割請求とは?
共有物分割請求とは、民法において定められている権利で、「現物分割」「換価分割(代価)」「全面的価格賠償」などの方法により、他の共有者と協議がまとまらない場合に裁判所を通じて共有状態を解消することを言います。
相続や共同購入をきっかけに共有不動産の名義人になることは一般的ですが、時間の経過とともに売却や活用の方針が合わなくなり、協議だけでは解決が難しい状態に陥ることがあります。
このような状態になった場合には、共有物分割請求を通じて共有状態の解消を図ることになります。
共有物分割請求は、民法第256条および第258条に定められており、共有者であれば原則いつでも請求可能です。
第256条
各共有者は、いつでも共有物の分割を請求することができる。ただし、5年を超えない期間内は分割をしない旨の契約をすることを妨げない。
前項ただし書の契約は、更新することができる。ただし、その期間は、更新の時から5年を超えることができない
第258条
共有物の分割について共有者間に協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、その分割を裁判所に請求することができる。
裁判所は、次に掲げる方法により、共有物の分割を命ずることができる。
1.共有物の現物を分割する方法
2.共有者に債務を負担させて、他の共有者の持分の全部又は一部を取得させる方法前項に規定する方法により共有物を分割することができないとき、又は分割によってその価格を著しく減少させるおそれがあるときは、裁判所は、その競売を命ずることができる。
裁判所は、共有物の分割の裁判において、当事者に対して、 金銭の支払、物の引渡し、登記義務の履行その他の給付を命ずることができる。
なお、民法第256条では「各共有者は、いつでも共有物の分割を請求することができる」と定められていますが、共有者同士が合意すれば、5年を超えない範囲で分割を行わない契約(不分割特約)を結ぶことも可能です。
この不文割特約に合意していた場合、有効な期間中は共有物分割請求を行うことはできませんので注意しましょう。
次に、共有物分割請求の「現物分割」「代価(換価)分割」、「全面的価格賠償」3つの方法について解説してまいります。
現物分割とは
現物分割とは、共有不動産や土地を持分割合に応じて物理的に分けることです。
現物分割は、他の分割方法と比べ公平性が高い分割方法であるため、裁判所は最初に共有物分割請求において現物分割を提案します。
しかし、共有不動産を物理的に分割することは困難であり、分割すれば物件を利用するのが困難になったり、不動産の価値を著しく減少することになるため、実際に現物分割になることは多くはありません。
また土地の場合は、建物が建てられない形状になる、接道義務や建ぺい率・容積率の制限に抵触するなど不動産としての価値を損なうリスクがあります。
このような理由からも、現物分割は公平性に優れる反面、物理的な制約が大きく、実際には他の分割方法が選択される事になるのです。
換価分割
換価分割とは共有不動産を、共有者全員の合意を得て売却し、その売却代金を各共有者の持分割合に応じて分配する方法です。
相続により不動産を取得したものの、共有者の誰もその物件を利用しない、あるいは固定資産税や管理費の負担を避けたい場合に選ばれることが多く見られます。
ただし、売却のタイミング次第では市場価格より安くなる可能性があるほか、仲介手数料や登記費用などの諸経費が必要なため、想定していたより手元に残る金額が少なることもあります。
また、不動産を売却することで将来的な資産価値の上昇や、安定した賃貸収入などの機会を失うことになります。
そのため、換価分割を選択する際は、不動産の将来的な可能性なども含めて協議し、共有者全員が納得できる形で合意を得る事が重要です。
代償分割(全面的価格賠償)
代償分割(全面的価格賠償)とは共有者のひとりが他の共有者の持分をすべて買取り、その不動産の所有権を単独で取得する方法です。
たとえば、兄弟姉妹で不動産を共有相続した際に、長男がその不動産を使いたいという場合、他の共有者に現金を支払って持分を取得し、最終的に長男が単独所有者となるケースがよく見られます。
代償分割は共有状態を解消し、単独で不動産を自由に活用できるため、共有状態によるトラブルを防ぐことができます。
共有不動産の相続トラブル
共有不動産は複数の名義人が存在するため、一般的な不動産相続と比べて、相続トラブルにつながりやすいです。
ここでは、共有不動産の相続におけるトラブルを、実際の事例をもとに詳しく見ていきましょう。
他の共有者と連絡が取れない
共有不動産は売却や賃貸借契約、リフォームなどを行う際に他の共有者全員の同意が必要となるため、単独では自由に活用できません
相続人同士で連絡が取れない場合には、不動産の活用や売却をしようとしても他の共有者の同意を得られず、手続きが進まないことがあります。
連絡が取れたとしても、親族間で関係が悪化している場合には協議を行うのも難しいでしょう。
また、他の共有者と長期間連絡を取っていない間に、他の共有者がすでに亡くなっているケースもあります。
その場合は、共有不動産の共有持分は気付かないうちに、相続人(配偶者や子供など)に引き継がれており、改めて現在の共有者を調査する必要があります。
このような状態になってしまうと、何年も物件を活用できないまま放置せざるを得ないケースも少なくありません。
他の共有者が許可なく使用する
相続の際に共有者間で「賃貸契約は結ばない」「売却まで誰も物件を使用しない」などといった物件の活用方針について合意していたにもかかわらず、他の共有者がこの取り決めに反して物件を許可なく使用することがあります。
前述したように共有不動産の使用は、民法第249条で「各共有者は持分に応じた使用をすることができる」と定められているものの、相続時の協議内容に反した使用を行えば、持分を超える使用については使用料を請求できるのですが、使用料を払う払わないでトラブルになってしまう事も多くあります。
固定資産税などの金銭負担
共有不動産を相続すると、共有者全員で固定資産税や管理・維持費用などを負担する必要があります。
これらの負担額は共有者それぞれの持分割合に応じて負担することになり、民法第253条に規定された所有者全員の義務となります。
第253条
各共有者は、その持分に応じ、管理の費用を支払い、その他共有物に関する負担を負う。
共有者が1年以内に前項の義務を履行しないときは、他の共有者は、相当の償金を支払ってその者の持分を取得することができる。
民法で定められているにも関わらず、共有者のなかには支払いを拒否したり、所在が不明で連絡が取れないまま支払いをしない方もいます。
この場合、他の共有者が未納分の支払いを肩代わりしなければいけません。
これは地方税法において、共有不動産の固定資産税は共有者全員の連帯債務と定められているため、未払いの場合は連帯して支払う義務があります。
(連帯納税義務)
第十条 地方団体の徴収金を連帯して納付し、又は納入する義務については、民法第四百三十六条、第四百三十七条及び第四百四十一条から第四百四十五条までの規定を準用する。第十条の二 共有物、共同使用物、共同事業、共同事業により生じた物件又は共同行為に対する地方団体の徴収金は、納税者が連帯して納付する義務を負う。
共有物、共同使用物、共同事業又は共同行為に係る地方団体の徴収金は、特別徴収義務者である共有者、共同使用者、共同事業者又は共同行為者が連帯して納入する義務を負う。
事業の法律上の経営者が単なる名義人であって、当該経営者の親族その他当該経営者と特殊の関係のある個人で政令で定めるもの(以下本項において「親族等」という。)が事実上当該事業を経営していると認められる場合においては、前項の規定の適用については、当該経営者と当該親族等とは、共同事業者とみなす。
このような支払い義務を巡って共有者間でトラブルに発展し、相続後の関係が悪化するケースも少なくありません。
全員が共有持分を放棄した場合
共有不動産を相続した後、将来的なトラブルを防ぐために他の共有者が自分の共有持分の放棄を行うことがあります。
他の共有者全員が持分の放棄を行った場合、残された一人は「単独所有者」となり、他の共有者が負担するはずの支払いをすべて引き受けることになってしまいます。
これは民法第255条で定められている規定により、結果的に最後に残された一人がすべての権利と義務を引き継ぐことになるからです。
第255条
共有者の一人が、その持分を放棄したとき、又は死亡して相続人がないときは、その持分は、他の共有者に帰属する。
単独所有となってしまった場合は、すでに共有状態ではないため、持分放棄による所有権の放棄はおこなえません。
気づかないうちに、他の共有者全員が持分放棄を行い、本人の知らないところで不動産を単独取得していたケースもあります。
その場合は、相続時に想定していた以上の固定資産税などを、一人で負担することになってしまいます。
こうした事態を避けるためにも、早期に専門の買取業者に相談されることをおすすめいたします。
共有不動産の名義変更の流れ
「共有名義で不動産を相続するための登記ってどうやれば良いの?」「共有不動産を相続してしまったが名義変更の手続きが分からない?」というご相談を受ける事が多くあります。
一般的には共有不動産を相続などで名義変更をする場合は司法書士に依頼するのですが、ここでは名義変更の流れを簡単に解説します。
| 手順 | 内容 | 注意点 |
| 司法書士に相談・依頼 | 名義変更には法務局への登記申請が必要 | 共有不動産の場合は、共有者全員の同意や遺産分割協議の成立が前提 |
| 必要書類の準備 | 登記原因証明情報(遺産分割協議書や相続関係説明図など)、権利証または登記識別情報通知、固定資産税評価証明書、住民票、印鑑証明書などが必要 | 書類の不足・誤りがあると登記できない |
| 登記内容の確認と書類作成 | 司法書士が内容を確認し、法務局への申請書類を作成 | 持分の内容や遺産分割協議内容を正確に反映すること |
| 法務局へ登記申請 | 申請後、法務局で審査・処理 | 登記原因が正当であることを証明する必要がある |
| 登記識別情報通知書の受領 | 登記完了後、「登記識別情報通知書」が発行され、正式に名義変更完了 | 登記識別情報通知書は将来売却する際などに必要なため大切に保管しておく |
一般的な流れは以上の通りですが、司法書士に依頼するのが確実です。
また、自分以外に相続人が居る場合、共有不動産の名義変更は単独ではできず、他の共有者との協議や合意が必要となるため、事前に十分な協議を行わなければなりません。
上記の内容や共有不動産に関して、ご不明な点や詳しく知りたい内容がございましたら、お気軽にドリームプランニングまでご相談ください。
共有不動産の共有持分は売却可能か?
共有不動産を所有している方は、「自分の共有持分は売却できる?」と考える方も多いでしょう。
結論から申し上げますと、共有持分だけを売却することは可能であり、売却する際に他の共有者の同意を得る必要もありません。
ただし、共有持分は売却出来るものの、通常の不動産と比べて複雑なため、買取金額は一般的な不動産とくらべ安くなる傾向があります。
買取金額についてはある程度妥協しなければならない事になるケースが多いので注意しましょう。
共有不動産の買取価格が安くなる理由
共有不動産の買取価格が安くなる背景にはいくつかの要因がありますので、それらについて詳しく見ていきましょう。
不動産を自由に活用できない
共有不動産は、たとえ過半数の持分を取得していても、他に共有者がいる限り自由に活用することはできません。
建物の建て替えやリフォーム、物件の賃貸契約などを行う場合、他の共有者全員の同意が必要となります。
共有者の同意を得ようとしても、そもそも連絡が取れないケースや連絡が取れたとしても協議が難航するなどの事情により、物件を活用できないまま何年も放置せざるを得ないケースもあります。
このように活用の自由度が低く、高いリスクを伴うため、共有持分の買取価格は安くなる傾向にあります。
相続に伴うリスクがある
共有不動産では他の共有者が亡くなると、その共有持分は相続人に引き継がれます。
自分が把握していない新たな相続人が、これまでの物件の活用方針に同意せず、他の共有者と対立しトラブルに発展するリスクがあります。
また、相続登記が未了のまま放置されているケースも少なくなく、この場合は誰が法定相続人なのかを一から調査する必要があり、大きな手間や時間がかかってしまいます。
こうした相続に関する所有関係の複雑化や、他の共有者の調査負担などが共有持分の価値を下げる要因となります。
共有不動産を買い取ってもらうなら買取会社へ
共有不動産の持分の売却は一般の不動産と比べ複雑なため、一般の不動産会社では取り扱ってもらえない事が殆どです。
一般的な不動産会社では、共有持分のような特殊な不動産買取は適切な査定をすることができず、売主様も正しい価格を判断するのも容易ではありません。
このため、共有不動産を買取してもらう際は、共有持分の買取に精通し適切な査定を行うことができる専門的な知識を持った当サイト「負動産買取センター」を運営するドリームプランニングのような会社に依頼しましょう。
共有不動産専門の買取会社であれば、共有持分の買取になれているため、正確な査定が可能です。
また、ドリームプランニングは2002年の創業より買取した共有不動産について、自社で他の共有者と交渉したり、共有不動産の活用提案を行っており、高値で買取が可能です。
共有不動産の売却でお困りでしたら、お気軽にご連絡ください。
共有不動産の売却でお悩みでしたら、当サイト「負動産買取センター」を運営するドリームプランニングへご相談くださいませ。
共有不動産を買取ってもらう際の注意点とは?
共有不動産の売却は、一般の不動産売却とは異なる点が多く、注意すべき点も多いです。
ここでは、実際の事例を踏まえて注意点を見ていきましょう。
売却後にトラブルに発展するケースもある
共有持分を通常の不動産会社や資産家に売却した場合、買主と他の共有者との間で様々なトラブルに発展することがあります。
共有者間で起こりやすいトラブルとしては、次のようなものがあります。
- 買主が賃貸収入を得るために物件の一部を貸し出そうとしたところ、他の共有者が反対して共有不動産の利用方法を巡って対立する。
- 共有部分の修繕や固定資産税の負担割合を巡って、買主と他の共有者の意見が対立し、不動産の管理運用が滞る。
- 共有者の一人が他の共有者に共有物分割請求をおこない、不動産の分割を強制され他の共有者が立ち退きを迫られる。
こうしたトラブルを防ぐためにも、共有持分の売却を検討する際は、共有不動産の取扱い経験が豊富な専門の不動産買取業者に相談しましょう。
持分のみの売却は買い手が限られる
共有持分はこれまでにご説明した通り様々な問題点があり、取り扱いが非常に難しいため、投資家や通常の不動産会社は共有持分の買取を敬遠する傾向にあります。
また買い手が見つかったとしても、適切な査定が行われない、他の共有者との間でトラブルに発展するなどの事例もあります。
共有持分のみを売却する際には、負動産買取センターを運営するドリームプランニングのような信頼がある専門的な知識を持った買取先に依頼することが重要になります。
共有不動産を買取ってもらうなら「負動産買取センター」
ここまで共有不動産について、当サイト「負動産買取センター」を運営するドリームプランニングの社長が、実務経験をもとにわかりやすく解説してまいりました。ところで「ドリームプランニングとはどのような会社なのか?」と気になった方もいらっしゃるかもしれません。
本章ではドリームプランニングとはどんな会社か、社長である私が解説させていただきます。
共有不動産の買取に強いドリームプランニングとは
当社は2002年11月の創業以来、神奈川県横浜市を中心として日本全国で共有不動産の買取をさせていただいた共有不動産の買取を得意としている不動産会社です。
また、多くの不動産会社が共有不動産を買い取っても転売してしまう事が多いのですが、「負動産買取センター」を運営するドリームプランニングであれば、買取した共有不動産を再生させるノウハウを持っておりますので、高値買取が可能です。
一般的な共有持分だけでなく、以下のような複雑な共有持分の買取実績があり、どんな共有持分でも買取可能です。
- 底地の共有持分
- 事故物件の共有持分
- ゴミ屋敷の共有持分
- 再建築不可物件かつ連棟式建物の共有持分
- 一棟ビルの共有持分
- 私道の共有持分
- 土壌汚染のある土地の共有持分
- 市街化調整区域の共有持分
他にも、どのような共有不動産でも積極的に買取させていただいており、最速2時間で買取査定をさせていただき、2日間で引き渡し、代金のお支払いをさせて頂いた実績もございます。
共有不動産の売却や現金化をお急ぎでしたら、ぜひとも当サイト負動産買取センターを運営するドリームプランニングへご相談くださいませ。
ドリームプランニングの社会貢献とは
「不動産のあらゆる問題を解決し、人々の幸せと喜びを追求する」
ドリームプランニングは売買の難しい共有持分の買取などを通して、空き家の活用や不動産再生を行い、日本社会をもっと幸せにするお手伝いがしたいと思っております。
また本業(不動産買取再販や不動産テック事業)のみならず、当社では社会貢献を通じた「三方よし経営」をモットーとしております。
①群馬県伊勢崎市と空き家情報バンクの活用に関する協定
②SDGsパートナーとして、各自治体や団体との連携
③毎週月曜日の朝に街中の清掃奉仕活動を実施
④次世代人材を育成する不動産講演会の開催
他にも多角的な社会貢献を推進してまいりますので、コラボレーションをご依頼の方は、経営企画広報戦略室まで、ご連絡いただけましたら幸いです。
ドリームプランニングのメディア実績とは
不動産を通じてあらゆる幸せと喜びを追求するドリームプランニングは、常に各業界から取材のお問い合わせをいただいてまいりました。
これまでテレビ・ラジオ・新聞・Webなど各種媒体から多数の取材を受けており、こちらにそのごく一部を紹介させていただきます。

取材依頼は随時受け付けておりますので、ご依頼の方は経営企画広報戦略室までお気軽にご連絡くださいませ。
ドリームプランニングの沿革とは
| 2002年 | 創業(セイコーハウス。初代社長・髙橋政廣) |
| 2005年 | 社名変更 |
| 神奈川・東京を中心に日本全国500件以上の不動産取引を手がける老舗として評価を高めていく | |
| 2020年 | 事業承継(2代社長・髙橋樹人) |
| 同年 | 不動産のお悩み解決サイト「URUHOME(ウルホーム)」リリース |
| 2022年 | 業界初の不動産SNS「UCIKATU(ウチカツ)」リリース |
| 同年 | 本社移転(横浜市中区柏葉から同区山下町へ) |
| 2023年 | 群馬県伊勢崎市と協定締結(空き家情報バンク活用) |
| 2024年 | 免許替え(神奈川県知事免許から国土交通大臣免許へ) |
| 2025年 | 秋葉原に東京店を開設 |
| 同年 | 「負動産買取センター」リリース |
ドリームプランニングの会社概要とは

| 業者名 | 株式会社ドリームプランニング |
| 免許 | 国土交通大臣(1)第10812号 |
| 設立 | 2002年11月12日 |
| 代表者 | 代表取締役 髙橋樹人(たかはし たつひと) |
| 資本金 | 1,000万円 |
| 所在地 | 〒231-0023 神奈川県横浜市中区山下町252 グランベル横浜10F(横浜本社) 〒111-0053 東京都台東区浅草橋5-4-5 浅草橋ハシモトビル3F(東京店) 〒330-0843 埼玉県さいたま市大宮区吉敷町1-103 大宮大鷹ビル6F(埼玉店) |
| 電話 | 045-641-5480(横浜本社) 03-5823-4870(東京店) 048-782-9857(埼玉店) |
| FAX | 045-641-5490(横浜本社) 03-5823-4880(東京店) 048-782-9867(埼玉店) |
| 営業時間 | 9:30~18:30 |
| 定休日 | 日曜日・水曜日・年末年始・夏季休暇など(土曜・祝日は営業) |
| HP | https://dream-plan.com/ |
| 運営SNS | https://ucikatu.com/ 業界初の不動産SNS・ウチカツ(UCIKATU) |
| 運営メディア | https://ucikatu.com/times/ 不動産情報を発信するウチカツタイムズ |
| 運営サイト | https://uruhome.net/ 不動産のお悩み解決サイト URUHOME(ウルホーム) |
| 公式SNS(1) | https://x.com/dreamplanning11 (X) |
| 公式SNS(2) | https://www.instagram.com/dreamplanning5480/ (Instagram) |
| 公式SNS(3) | https://www.facebook.com/dreamplanning.japan/ (Facebook) |
| 事業内容 | 低流動性不動産の買取り・再生・販売、不動産仲介業、不動産テック事業 |
| 得意ジャンル | 一棟ビル・一棟マンション・事故物件・心理的瑕疵物件・共有持分・ゴミ屋敷・連棟式建物・任意売却・競売物件・旧耐震 |
共有不動産の買取まとめ
今回は、共有不動産の買取やその背景にある様々な事情について詳しく解説してまいりました。
様々なケースを見ても、共有不動産は自由に活用できない、法的なリスクが発生する可能性など数多くの問題を抱えています。
仮に売却したとしても、共有持分に応じた金額の分配をめぐってトラブルに発展するなど少なくありません。
こうした様々なリスクや煩わしさを回避するためには、共有状態のまま全体での売却を目指すよりも、所持している共用持分だけを売却するという選択がおススメです。
ただし、共有不動産の売却は一般の不動産と比べ複雑なため、一般の不動産会社では取り扱ってもらえない事が殆どです。
そのため、共有不動産の買取に特化した専門業者へ相談されることをおすすめいたします。
当サイト負動産買取センターを運営するドリームプランニングでは、2002年11月の創業以来、日本全国で共有持分の買取を行ってまいりました。
他の不動産業者様で売却を断られてしまった共有不動産でも心配はございません。
共有不動産の買取に特化したドリームプランニングが、皆様にご納得ゆく条件を提示させていただきますので、どうぞお気軽にご相談くださいませ。

















